不動産・建設の「採用」だけを、現場の目線で。 元・不動産特化の人材紹介エージェントが執筆
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建設業の人材紹介は禁止?職人は紹介できず、施工管理はできます。線引きと罰則、紹介会社に出す前の求人の書き分け

2026.10.16読了 約16分
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こんにちは、株式会社Jingasの濱名です。

「職人が足りないから、人材紹介を頼もうと思ったら断られた」 「施工管理の紹介を頼みたいけど、建設業って紹介は禁止じゃなかったっけ?」

こう思って検索された社長・人事の方に向けて書きました。

今日は、建設業と人材紹介の法律の線引きを、条文と厚生労働省の要領の原文で整理するお話をしたいです。

建設業の人材紹介は禁止?先に結論です

禁止されているのは、建設工事の現場で直接作業する職人の仕事(法律でいう「建設業務」)の紹介に限られます。施工管理・設計・営業・現場事務なら、有料の人材紹介で採れる職業です。

つまり「建設業だから紹介は使えない」は、半分しか当たっていません。

もう1つ、先にお伝えしたいことがあります。施工管理の採用について代表の渡辺に聞いたとき、返ってきた答えは「全部一緒よ、施工管理でもそうでなくても」でした。

採用がうまくいく原理は、職種を超えて同じだという意味です。紹介を使える施工管理も、紹介を使えない職人も、求人で他社との違いを伝えるところから始まります。この記事の後半は、その話です。

※この記事は、2026年10月16日時点の法令と、令和8年10月から適用される厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」を原文で確認して書いています。個別の求人が当たるかどうかの最終判断は、都道府県労働局に確認してください。

禁止の根拠は?職業安定法32条の11と「建設業務」の定義

職業安定法32条の11には何と書いてある?

有料の職業紹介事業者(いわゆる人材紹介会社)が紹介してはいけない職業として、条文は港湾運送業務と建設業務を名指ししています。

有料職業紹介事業者は、港湾運送業務(略)に就く職業、建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務をいう。)に就く職業その他(略)厚生労働省令で定める職業を求職者に紹介してはならない。

出典:職業安定法第32条の11第1項(e-Gov法令検索、2026年10月16日確認)

条文の最後の「厚生労働省令で定める職業」は今は定められていないので(要領)、有料の紹介ができないのは港湾運送業務と建設業務の2つです。

「建設業務」とはどこまで?要領の線引き

条文の定義を読むと、建設会社で働く人は全員当たりそうに見えますよね。

ここをはっきりさせているのが、厚生労働省の「職業紹介事業の業務運営要領」です。建設業務は「建設工事の現場において、直接にこれらの作業に従事するものに限られる」と書いています。

そのうえで、建設現場の事務職員の業務や、エレベーターなどの機械の日常的な保守・点検の業務は、建設業務に当たらないと例を挙げています。

線を引いているのは、会社が建設業かどうかではなく、その人が現場で直接作業をするかどうかです。

施工管理は「建設業務に該当せず」と明記されている

同じ要領は、施工管理についても書いています。施工計画を作り、工程管理・品質管理・安全管理などで工事の施工を管理する「いわゆる施工管理業務は、建設業務に該当せず、有料職業紹介事業を行うことができる」。

この一文が、施工管理を有料の紹介で扱える根拠です。

どの職種なら紹介を頼める?職種別の早見表

要領の考え方を、建設会社が募集する主な職種に当てはめると、次のようになります。

職種・仕事有料の人材紹介根拠・考え方
左官・大工・鉄筋工・配管工などの職人頼めない現場で直接作業する=建設業務(厚労省Q&A Q1-3の例)
とび・型枠などの職人頼めない要領の「現場で直接作業」の線に当たる
土木の現場作業員頼めない同上
施工管理・現場監督(管理が仕事の人)頼める要領が「施工管理業務は建設業務に該当せず」と明記
現場事務頼める要領が「建設現場の事務職員」を例示
設計頼める厚労省Q&A Q1-3
営業・本社の事務頼める厚労省Q&A Q1-3、厚労省「建設業務有料職業紹介事業について」
積算・CAD頼めると読める公的な記述なし。現場で直接作業しない
施工管理と現場作業の兼務頼めない形になりうる下の「兼務の求人」を参照

出典:職業安定法第32条の11第1項、厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」(令和8年10月から適用)第2の3(1)・(4)、厚生労働省「建設労働需給調整システムに関するQ&A」(令和8年8月版)Q1-3をもとに当メディアが整理。職種名でなく、実際に任せる業務で判断されます。

注意したいのは、表の判断が肩書きでは決まらないことです。「現場監督」という名前でも、実際は自分で作業に入る人なら、建設業務に当たる可能性があります。

施工管理と現場作業を兼ねる求人は?

ここは、紹介会社に求人を出す前の要注意ポイントです。

要領は林業の例で、紹介できる業務と紹介できない業務を同じ人が併せて行う求人のように、取扱職業以外の職業が一部含まれているときは「全体として違法な職業紹介となる」と書いています。

建設業の兼務求人についての記述ではありません。ただ、派遣の要領は建設業務について「派遣労働者が従事する業務の一部に『建設業務』に該当する業務が含まれている場合も違法な労働者派遣となる」と明記しています。同じ考え方で読むと、「施工管理として採用、手が足りない日は現場作業にも入ってもらう」という求人は、紹介会社が扱えない求人になりえます。

仕事内容の欄に「現場作業もあり」と書いてあるなら、そこが直す場所です。直し方は後半のBefore/Afterでお見せしますね。

「準備の作業」や資材の運搬・測量は建設業務?

条文は「これらの作業の準備の作業に係る業務」も建設業務に入れています。ただ、準備の作業がどこまでか、資材の運搬や測量が当たるかは、業務運営要領にも厚生労働省のQ&Aにも具体的な記述が見当たりませんでした。

なので、この記事では言い切りません。要領の「現場で直接作業に従事するか」という線で自社の仕事を見て、迷う職種は都道府県労働局に確かめてください。

設計・CAD・積算・営業はどう?

厚生労働省のQ&A(Q1-3)は、技術者・設計・経理・営業などは建設業務に当たる職人に含まれないと説明しています。厚生労働省の「建設業務有料職業紹介事業について」のページも、施工管理を担当する人、営業、経理事務職などを担当する人は、建設業務労働者に当たらないという説明です。

ただし、営業の人に「人が足りない日は現場作業も手伝って」と頼む予定があるなら、上の兼務と同じ問題が出ます。求人に書く仕事は、実際に任せる仕事と合わせてください。

なぜ建設業は禁止なの?厚生労働省の説明

条文そのものに、建設業務を外した理由は書かれていません。条文は、港湾運送業務と建設業務を名指ししたうえで、有料の紹介が「労働者の保護に支障を及ぼすおそれがある」職業を省令で外せる、という書き方をしています。

理由を説明しているのは、厚生労働省の資料のほうです。建設事業主団体向けのリーフレットは、こう書いています。

建設業では、特有の重層下請構造により、雇用関係があいまいになり雇用管理改善への悪影響が懸念されることなどから、有料職業紹介は禁止されています。

出典:厚生労働省リーフレット「建設事業主団体、建設事業主の皆さまへ ~建設業務有料職業紹介事業~」

同じ省の「建設労働需給調整システム」の資料は、受注の状況で労働者が余ったり足りなくなったりして、雇用が不安定になるおそれも挙げています。

ぶっちゃけ、職人の紹介を頼んで断られた社長からすると、紹介会社が冷たく見えますよね、、。でも、断っているのは会社の方針ではなく、法律の線です。

派遣も禁止?紹介・派遣・請負の違い

建設業務は、労働者派遣も禁止されています。

方法建設業務(職人)施工管理根拠
有料の人材紹介できないできる職業安定法第32条の11、業務運営要領
労働者派遣できないできる(専任の主任技術者・監理技術者は対象外)労働者派遣法第4条第1項第2号、労働者派遣事業関係業務取扱要領
ハローワークできるできる32条の11は有料職業紹介事業者に向けた条文
許可・届出をした無料職業紹介事業者できるできる業務運営要領 第2の4(原則として全ての職業)
請負(協力会社への外注)紹介・派遣の規制とは別の扱い同左実態が派遣なら違法

出典:職業安定法第32条の11、労働者派遣法第4条(e-Gov法令検索、2026年10月16日確認)、厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」「労働者派遣事業関係業務取扱要領」(いずれも令和8年10月から適用)。

派遣で受け入れた側にも禁止がかかる

労働者派遣法第4条第3項は、派遣を受ける側にも、派遣労働者を建設業務に従事させてはならないと定めています。紹介と違って、受け入れた会社も条文の名宛人です。

協力会社からの応援・外注なら大丈夫?

協力会社への請負そのものは、紹介でも派遣でもありません。

ただ、契約が請負でも、実態が派遣なら派遣として扱われます。線を引いているのは、厚生労働省の告示です。

請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させることを業として行う事業主であつても、当該事業主が当該業務の処理に関し次の各号のいずれにも該当する場合を除き、労働者派遣事業を行う事業主とする。

出典:労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号、最終改正 平成24年厚生労働省告示第518号)第2条

「次の各号」は2つです。1つ目は、請け負った会社が自分の労働者に、仕事の進め方の指示、始業・終業や残業の管理、配置の決定を自分で行うこと。2つ目は、資金を自分で用意し、事業主としての責任を負い、自分の機械・材料か専門的な技術で仕事をして、単に肉体的な労働力を提供するものではないこと。

告示は、2つの基準を両方とも満たさない限り派遣とする作りです。応援で来た人に、こちらの職長が直接その日の作業を指示する。始業・終業をこちらが決める。どの現場に入れるかをこちらが決める。

どれか1つでも当たれば派遣と判断されえて、建設業務の派遣として違法になります。

形の上で基準を満たしていても、偽装なら派遣と扱われます(第3条)。

受け入れた会社にも重い結果があります。建設業務に派遣労働者を受け入れた場合や、派遣法などの適用を免れる目的で請負などの名目のまま受け入れた場合(いわゆる偽装請負)、受け入れた会社がその人に、同じ労働条件で労働契約を申し込んだものとみなされます(労働者派遣法第40条の6第1項第1号・第5号。知らず、知らなかったことに過失も無い場合は除く)。

違反するとどうなる?罰則と、求人を出した会社の責任

紹介した会社・派遣した会社への罰則

違反条文罰則
建設業務の職業を有料で紹介した職業安定法第32条の11第1項1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第64条第4号)
建設業務に労働者派遣をした労働者派遣法第4条第1項1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第59条第1号)

出典:職業安定法第64条、労働者派遣法第59条(e-Gov法令検索、2026年10月16日確認)。職業安定法は第67条で、法人の業務として違反した場合は法人にも罰金刑を科すと定めています。

求人を出した会社は罰せられる?

職業安定法第32条の11の名宛人は有料職業紹介事業者です。この条文の違反で、求人を出した会社を罰する規定は置かれていません。

ただ、だから安心、ではないです。気をつけたいのは、求人の中身のほうです。

求人を出す会社の行為条文結果
虚偽の条件を示して、ハローワークや紹介会社に求人を申し込んだ職業安定法第65条第10号6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
派遣労働者を建設業務に従事させた労働者派遣法第4条第3項厚生労働大臣の勧告。従わなければ公表されることがある(第49条の2)

出典:職業安定法第65条、労働者派遣法第4条・第49条の2(e-Gov法令検索、2026年10月16日確認)。

1行目は、この記事の話とつながっています。紹介会社に出したいからといって、実際には現場作業もお願いするのに、求人票から現場作業を消して出す。これは虚偽の条件を示した求人になりかねません。後半のBefore/Afterで「実際にそう運用できる場合に限って書いてください」と念を押すのは、このためです。

なお、32条の11第2項は、紹介会社が求人を全件受理する原則を、建設業務の求人には当てはめないと定めています。そもそも紹介できない職業なので、紹介会社にはこの求人を受理する義務もありません。

職人を確保したいときは?使える5つの方法

紹介も派遣も使えない職人は、どう確保すればいいのか。使える方法を並べます。②は採用ではなく受け入れの仕組みです。

①建設業務有料職業紹介事業(認定を受けた団体の紹介)

建設労働者の雇用の改善等に関する法律にもとづき、実施計画の認定を受けた事業主団体が、厚生労働大臣の許可を受けて行う紹介です。業務運営要領にも、許可を受けた認定団体は建設業務有料職業紹介事業を行えるとあります。

この紹介には条件があります。求人者か求職者のどちらかが団体の構成員(求職者の側は、構成員に常時雇用されている人を含む)であることが必要で、あっせんできるのは期間の定めのない労働契約に限られます(建設労働者の雇用の改善等に関する法律第2条第7項、厚生労働省「建設業務有料職業紹介事業について」)。団体の側も、構成員が30以上で、その8割以上が建設業許可を受けて建設業を主にしている事業主であることなどが求められます(厚生労働省「建設業務有料職業紹介事業について」)。

つまり、自社か、採りたい人の側のどちらかが、その団体の構成員である必要があります。厚生労働省のページによると、許可を受けている団体は令和8年9月1日現在で4つです(一般財団法人みやぎ建設総合センター、一般社団法人沖縄県建設業協会、一般社団法人全国建設人材協会、一般社団法人建設技能者転職支援協会)。

なお、この仕組みで紹介できるのは職人の側です。厚生労働省のQ&Aは、施工管理などの技術者はこの事業では紹介できず、一般の有料・無料の職業紹介で扱うと説明しています。

②建設業務労働者就業機会確保事業(団体の中での融通)

採用ではなく、他社が雇っている職人を、雇用関係はそのままで受け入れる仕組みです。同じ法律で、構成事業主が自社で常時雇用している建設業務労働者を、雇用関係を保ったまま、ほかの構成事業主の指揮命令のもとで働かせるものです(同法第2条第9項)。団体が実施計画の認定を受け、送り出す構成事業主が厚生労働大臣の許可(同法第31条)を受けることが前提です。

③ハローワーク・無料の職業紹介

32条の11が縛っているのは、有料職業紹介事業者。要領も、許可や届出をした無料職業紹介事業者は「原則として全ての職業について」無料職業紹介事業を行えると書いています。

ハローワーク(公共職業安定所)には、32条の11のような制限をかける条文がありません。参考までに、厚生労働省「一般職業紹介状況」には、とび・鉄筋などの建設躯体工事従事者の有効求人倍率が毎月載っています(令和8年8月は8.25倍、常用(パート含む))。ハローワークで扱っている求人の数字です。

④自社の求人とスカウト

紹介会社に頼れないぶん、職人の採用では、求人媒体に出す、スカウトを送る、自社のホームページで募集する、といった自社の採用が中心になります。

私たちが運用している不動産営業の求人で、媒体を替えずに応募が増えたとき、直したのは決まって2か所でした。業務内容のタイトル部分と、入社後にどう働くかのイメージが浮かぶ説明です。

条件の羅列では、応募は来ませんでした。この2か所を直すと、0件だった応募が10件ほどになることも珍しくありません。

職人の求人に置き換えるなら、「職人募集」で止めずに何の工事のどんな仕事かまでタイトルに書くこと(例として作ったタイトル:型枠大工(RC造マンションの新築/◯◯市内の現場))、入社後の1日や最初の数か月が浮かぶように書くこと、の2つです。

応募対応は、採用活動ではなく営業活動です。初動は応募が来たあとの24時間の記事に書きました(不動産営業の記事ですが、やることは同じです)。

⑤特定技能の外国人

国土交通省の報道発表(令和2年8月20日)によると、一般社団法人建設技能人材機構(JAC)は、建設分野の特定技能外国人を対象に無料職業紹介を始めています。

紹介会社に施工管理を頼む前に、求人をどう書き分ける?

ここからは、紹介を使える施工管理の話です。

兼務の求人を「施工管理」に書き分けるBefore/After

紹介会社に出す前に、仕事内容の欄を施工管理の仕事で書き切れるかを確かめます。例として作った文面です。

項目Before(NG)After(OK)
職種名施工管理(現場作業あり)建築施工管理(RC造の新築・改修/自分で作業には入りません)
仕事内容施工管理全般、人手が足りない日は現場作業もお願いします施工計画の作成、工程・品質・安全の管理、協力会社の職長との段取りの打ち合わせ、施主さんへの報告
1日の流れ現場によります朝礼で作業の段取りを確認→現場巡回→書類と打ち合わせ→翌日の手配
体制少数精鋭施工管理◯名・協力会社◯社。1人の担当は◯現場まで

※◯は自社の実績で埋めてください。After(OK)の「自分で作業には入りません」は、実際にそう運用できる場合に限って書いてください。現場作業もお願いするなら、紹介ではなく自社の求人で募集しましょう。

実際の仕事もAfterのとおりなら、紹介会社が求人を受けられますし、候補者にも仕事が見えます。

求人票の書き方そのものは施工管理の求人票の書き方にまとめました。今の求人票の弱い所を先に知りたい方は、施工管理 求人票セルフ添削チェッカーで12項目を確かめられます。登録は要りません。

「建設業もOK」と言われたら何を確かめる?

紹介会社から「建設業も扱えます」と言われたときに見るのは、次の2つです。

  • 扱うのは施工管理・設計・事務など、建設業務に当たらない職種か
  • 職人も紹介できると言うなら、建設業務有料職業紹介事業の許可を受けた団体か

職人の紹介を、許可のない会社が「うちはできます」と言ってきたら、受けないでください。

施工管理を紹介で採るといくら?

人材紹介の現場で施工管理の会社を見てきた中では、手数料に200万円台を払っている会社も結構あります。

計算の材料を並べるとこうなります。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で「建築施工管理技術者」の平均年収は679.1万円(43.4歳)。不動産特化の紹介会社の公開料金(理論年収の30〜35%)を当てはめると、約204万〜238万円です。厚生労働省の委託調査では、医療・介護・保育以外の職種の平均手数料率は32.4%(令和4年度)でした。

採りにくさの目安として、厚生労働省「一般職業紹介状況」の「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率は5.71倍です(令和8年8月、常用(パート含む))。職人側の建設躯体工事従事者(8.25倍)とは分類が違うので、横に並べて比べないでください。

計算と、払う前に自社で整えることは施工管理の人材紹介に200万円払う前に、社長がやるべきことに書きました。手数料の決まり方そのものは人材紹介の手数料相場の記事にあります。

建設業と人材紹介で、やりがちなNG例

NG①:職人の求人を、一般の紹介会社に出そうとする

条文で紹介できない職業です。職人は、後で並べた5つの方法で探します。

NG②:施工管理の求人に「現場作業あり」と書いたまま出す

紹介会社が受けられない求人になりえます。しかも、候補者から見ると「施工管理の仕事なのか、職人の仕事なのか」が分からない求人です。

NG③:応援で来てもらった人に、こちらが直接指示を出し続ける

指示は協力会社の責任者を通します。理由は上の告示37号の節のとおりです。

NG④:紹介会社に頼んだあと、選考が遅い

エージェント時代の経験則で言うと、担当者が先に候補者を出すのは、選考が速く、内定が出て、承諾までいく会社です。

「レスポンスが遅いから紹介されなくなった。ただこれだけ」

選考の速さの基準は選考スピードの記事に、紹介会社が後回しにする会社の特徴はこの会社には「紹介したくない」瞬間に書きました。

チェックリスト:紹介会社に求人を出す前の確認

  • 募集する人の仕事に、現場で直接作業する業務が入っていない
  • 求人票の仕事内容が、実際に任せる仕事と一致している
  • 「現場作業あり」「なんでもお願いします」の一文が残っていない
  • 職人の募集は、紹介会社ではなく自社の求人・ハローワーク・所属団体の仕組みで探している
  • 「職人も紹介できる」と言う会社には、建設業務有料職業紹介事業の許可を確かめた
  • 応援・外注の人への作業の指示は、協力会社の責任者を通している
  • 紹介を頼む施工管理の求人に、他社との違いと入社後の1日の流れが書いてある
  • 紹介会社からの推薦に、すぐ返事できる段取りを決めてある

上から2つが埋まらないうちは、紹介会社に出す前に求人の中身から直したほうが早いです。

よくある質問

Q. 建設業の人材紹介は、すべて禁止されていますか? A. いいえ。禁止されているのは、建設工事の現場で直接作業する「建設業務」の職業を、有料で紹介することです(職業安定法第32条の11)。施工管理・設計・現場事務などは紹介を頼める職業です。

Q. 施工管理は人材紹介で採れますか? A. 採れます。厚生労働省の業務運営要領に、施工管理業務は建設業務に該当せず、有料職業紹介事業を行えるとはっきり書かれています。ただし、現場作業も兼ねる求人だと、紹介会社が扱えない形になりかねません。

Q. 建設業で人材紹介が禁止されている理由は何ですか? A. 条文に理由は書かれていません。厚生労働省のリーフレットは、建設業特有の重層下請構造で雇用関係があいまいになり、雇用管理の改善に悪い影響が出るおそれがあることなどを理由に挙げています。

Q. 違反するとどうなりますか? A. 紹介した会社には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の規定があります(職業安定法第64条第4号)。求人を出す側は、求人の中身を偽ると第65条第10号の罰則がかかります。

Q. 職人を紹介で採る方法はありますか? A. 一般の人材紹介会社では採れません。厚生労働大臣の許可を受けた認定団体(令和8年9月1日現在で4団体)が行う建設業務有料職業紹介事業なら、求人者か求職者が団体の構成員である場合に使えます。ハローワークにも職人の求人は出せます(一般職業紹介状況に建設躯体工事従事者の求人倍率が載っています)。

Q. 特定技能の外国人なら、紹介を受けられますか? A. 国土交通省の報道発表(令和2年8月20日)によると、建設技能人材機構(JAC)が建設分野の特定技能外国人を対象に無料職業紹介を始めています。有料で紹介すると持ちかけられた場合は、建設業務の有料紹介に当たらないかを確かめてください。

Q. 協力会社や一人親方に頼むのは問題ありますか? A. 協力会社への請負そのものは紹介でも派遣でもありません。ただ、協力会社が送ってきた作業員にこちらが直接作業を指示する、時間を決める、のどれか1つでも当たれば派遣と判断されえます(昭和61年労働省告示第37号)。告示は自分の従業員を使う事業主についての基準なので、一人親方の扱いは別の判断になります。迷ったら労働局に確認してください。


濱名勇輝/元・不動産特化の人材紹介エージェント(株式会社Jingas COO)。エージェントとして上位の成績を残し、メンバーのマネジメントや教育制度の構築も担当。採用の現場を「送り出す側」と「育てる側」の両方から見てきました。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

建設業は紹介が使えない、と聞くと、採用の手段が半分なくなったように感じますよね、、。でも使えないのは職人の紹介で、施工管理は紹介も自社の求人も使えます。職人の採用も、施工管理の採用も、求人で違いを伝えて、応募にすぐ返すところは同じです。

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濱
濱名 勇輝
元・不動産特化の人材紹介エージェント/株式会社Jingas COO

不動産に特化した人材紹介のエージェントとして上位の成績を残し、メンバーのマネジメントや教育制度の構築も担ってきました。採用を「送り出す側」と「育てる側」の両方から見てきた立場で、「なぜ応募が来ないのか」「なぜ決まらないのか」を、きれいごと抜きで書いています。

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