55歳の早期退職は後悔する?応じる・残る、働く・働かないを年収と年金までの10年で比較
55歳の早期退職は、応じただけで後悔が決まるものではありません。55〜59歳で転職した人のうち賃金が増えたか変わらなかった人は61.0%です。年金は原則65歳からなので、応じるか決める前に、在職中に外の選択肢と65歳までのお金を確かめておきましょう。
55歳になった年に、会社から早期退職の募集が出た。割増の退職金は魅力ですが、60歳以降の再雇用の話も聞こえてきて、残るのと応じるのとどちらがいいのか決めきれない。「55歳 早期退職 後悔」と調べると、辞めたあとに困った話ばかりが目に入ります。
この記事では、早期退職に「応じる・残る」と、応じたあとに「働く・働かない」を、年収と年金までの10年で比べます。数字は公的な調査と東京商工リサーチの調べから、現場の言葉は採用の現場で聞いたものだけを使い、判断の表はそれを当てはめて作りました。
55歳で早期退職すると後悔する?
応じただけで後悔が決まるわけではありません。55〜59歳で転職した人のうち、賃金が増えたか変わらなかった人は61.0%です。ただ年金は原則65歳からなので、応じたあとの10年をどう働くかまで考えて比べましょう。
早期退職の募集は増えている?
東京商工リサーチの調べでは、2025年に早期・希望退職の募集が判明した上場企業は43社で、募集人数は1万7,875人でした。年齢を問わない上場企業全体の数字で、募集した社数は前の年の57社から43社に減った一方、募集人数は78.5%増えています。募集人数のうち85.0%は黒字企業によるもので、50歳以上を対象にした募集もありました。
厚生労働省の調査では、勤続20年以上・45歳以上で辞めた人のうち、早期優遇で辞めた人は5.7%でした(令和4年の1年間)。
後悔の中身は、何に分かれる?
「早期退職 後悔」で出てくる話は、大きく次の3つに分かれます。
- お金: 給料が止まり、年金を受け取るまでに間がある
- 次の仕事: 年齢で決まらない、年収が下がる
- 毎日の過ごし方: 会社を離れて、予定や人とのつながりがなくなる
この記事では、このうちお金と次の仕事を数字で比べます。次の3つは、この記事では扱いません。
- 毎日の過ごし方(生きがいや孤独): 公的データも現場の声もない
- 年金の見込み額と、辞めて厚生年金に入らない期間ができることの年金額への影響: 個人差が大きい
- 独立やフランチャイズ: 専門外
年金の見込み額は、ねんきん定期便か年金事務所で確かめてください。
応じる・残るを比べると、何が違う?
比べるのは、退職金、60歳までの給料、60歳から65歳までの働き方、失業手当、年金の5つです。
| 比べること | 応じる | 残る |
|---|---|---|
| 退職金 | 早期優遇の平均は定年より多い(金額は下の節) | 定年まで勤めた場合の額 |
| 60歳までの給料 | 次の仕事による(55〜59歳で転職した人の賃金の変化は下のグラフ) | 今の会社の給料が続く(役職や制度は会社による) |
| 60〜65歳の働き方 | 次の会社の制度による | 65歳までの雇用確保措置は常時雇用21人以上の企業の99.9%が実施(継続雇用制度65.1%・定年の引上げ31.0%) |
| 失業手当(45〜59歳・雇用保険20年以上) | 退職勧奨で辞めたなら会社都合で日数が長い。従来からある早期退職優遇制度への応募は会社都合に当たらない(日数は下の節) | 今は受け取らない |
| 年金 | 原則65歳から | 原則65歳から |
出典:厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査」第22表(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)、「令和6年 雇用動向調査」表6、「令和7年 高年齢者雇用状況等報告」、ハローワーク「基本手当の所定給付日数」「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」、日本年金機構「老齢年金の受給開始年齢」。退職金は辞めた理由ごとに別の人たちの平均を並べたもので、同じ人が選んだ場合の差ではありません
辞め方ごとの退職金の平均は?
勤続20年以上・45歳以上で辞めた大卒の管理・事務・技術職では、早期優遇の平均が2,266万円、定年が1,896万円でした。高卒の管理・事務・技術職では2,432万円と1,682万円、高卒の現業職では2,146万円と1,183万円でした。
大卒の管理・事務・技術職の差は約370万円です。
自分の額は、募集の条件を書面で受け取って見てください。辞め方ごとの退職金は50歳で早期退職した人の末路は?でグラフにしています。
辞め方で失業手当は変わる?
変わります。ハローワークの基準で会社都合(特定受給資格者)に入るのは、「事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者」などです。一方で、「従来から恒常的に設けられている『早期退職優遇制度』等に応募して離職した場合は、これに該当しない」とされています。
45〜59歳で雇用保険に20年以上入っていた人なら、会社都合は330日、一般の離職者は150日です。今回、会社から募集が出た人は、それが今回だけの募集なのか、以前からある制度なのかを会社に聞いておきましょう。今回だけの募集に応じた場合の扱いと離職票の理由は、ハローワークで確かめてください。辞めたあとの手続きの流れは45歳でリストラ・早期退職を言われたらで紹介しています。
残ったら、60歳から先はどうなる?
厚生労働省の令和7年の集計では、常時雇用21人以上の企業のうち、65歳までの雇用確保措置を実施している企業は99.9%でした。そのうち継続雇用制度の導入が65.1%、定年の引上げが31.0%です。65歳以上を定年にしている企業は34.9%でした。
1年を通じて勤務した男性の平均給与は、55〜59歳が734.6万円、60〜64歳が604.4万円です(国税庁)。再雇用後の給料が何割になるかの公的データは、まだ確認できていません。残った場合の60歳以降の給料と仕事の中身は、会社に聞くのが確実です。
55歳で転職すると、年収はどう変わる?
前の会社と比べて賃金がどう変わったかを、転職した年齢ごとに並べました。
55〜59歳では、減った人が増えた人を上回ります。60〜64歳になると、減った人は60.9%まで増えます。
※転職できて今も勤めている人の数字で、早期退職した人だけを数えたものではありません。年齢ごとに別の人を並べた数字で、同じ人が55歳と60歳で動いた場合を比べたものでもありません
あわせて読みたいのは、55歳前後の見通しなら55歳の転職の現実、50代の年収の変わり方なら50代の転職と年収です。
55歳と60歳、どちらで動く?
賃金が増えた人は55〜59歳の27.4%から60〜64歳では13.6%に下がり、会社都合の失業手当(雇用保険20年以上)も330日から240日になります。残る道も60歳で閉じるわけではなく、65歳までの雇用確保措置は上の比較表のとおりです。ただ、年齢を重ねるごとに転職が難しくなるのは事実なので、迷うなら55歳のうちに外の選択肢を確かめておきましょう。
55歳だと、年齢で断られる?
総務省の調査では、55〜64歳の失業者36万人のうち、仕事につけない理由が「求人の年齢と自分の年齢があわない」だった人は7万人でした。約5人に1人です。45〜54歳では35万人中4万人でした。
一方で、55〜64歳の失業者のうち「希望する種類・内容の仕事がない」は10万人で、年齢の7万人より多くなっています。50代の転職全体の見通しは50代・50歳の転職は厳しい?で解説しています。
55歳前後で転職する人は増えている?
55〜64歳で転職した人は、2015年の41万人から2025年には55万人に増えました。前の年(49万人)からは6万人の増加です。2025年の転職者比率は、55〜64歳で4.2%でした。
50代で早期退職したあと、仕事を決めた人の例
採用の現場で見てきた、早期退職のあとに転職が決まった方の例です。
年収480万円 → 2年目に500万円。退職から入社まで6か月。
年収600万円 → 2年目に620万円。退職から入社まで5か月。
年収520万円 → 2年目に600万円。退職から入社まで3か月。
※採用の現場で見てきた例です。年収は目安で、転職後の年数は人によって違います。個人の実績であり、全員が同じようになるわけではありません。
3人とも、退職から3〜6か月で次の仕事に就き、2年目の年収は前を上回っています。
50代で決まる人に多いのは?
50代は特に、転職が決まる人に営業経験がある人が多くなります。53歳で営業経験を持つ方が決まった例もありました。営業の経験がない方も、職務経歴書にはそれぞれの仕事で工夫したことを、具体的なエピソードで書き足しておきましょう。
応じたあと、働く・働かないはどう違う?
早期退職に応じたあとの選び方は、もう一度働くか、働かずに暮らすかで大きく分かれます。
| 比べること | 応じたあとに働く | 応じたあとに働かない |
|---|---|---|
| 毎月の収入 | 次の仕事の給料 | 退職金と貯金を取り崩す |
| 65歳までの期間 | 給料で暮らしながら年金を待つ | 最長10年(120か月)を取り崩すか、60歳から年金を繰り上げる |
| 年金を繰り上げた場合 | 給料しだいで、繰り上げるかを選べる | 60歳から受け取ると24.0%減り、一生そのまま(昭和37年4月2日以降生まれ) |
出典:日本年金機構「老齢年金の受給開始年齢」「年金の繰上げ受給」。65歳までの期間は55歳で辞めた場合の月数です
年金は何歳から受け取れる?
日本年金機構によると、老齢基礎年金と老齢厚生年金は、どちらも受け取り始めるのが原則65歳からです。60歳から65歳までの間に繰り上げて受け取ることもできますが、その分減額されます。
昭和37年4月2日以降に生まれた人は、1か月繰り上げるごとに0.4%減り、60歳で受け取り始めると、5年分(60か月)の減額になります。2026年に55歳の人は、こちらの区分です。減った額は一生続き、減額率もあとから変わりません。
働かずに暮らすのはあり?
家計の数字で足りるなら、選択肢の1つです。まず計算の例を置きます。勤続30年で、退職金が早期優遇の平均と同じ額なら、退職所得控除は1,500万円で、税金の対象になるのは(退職金−1,500万円)×1/2=383万円です(計算式は下の節)。
これに対して、65歳までの10年分の生活費と、入るお金の目安を並べると次のとおりです。
| 期間 | 生活費の目安(世帯主50代/60代・10歳刻み) | 働く場合に入るお金 | 働かない場合に入るお金 |
|---|---|---|---|
| 55〜60歳 | 月29.8万円×60か月=約1,787万円 | 次の仕事の給料(早期退職した実例の2年目は500万〜620万円)・失業手当(日数は上の節) | 退職金(額面)・貯金 |
| 60〜65歳 | 月27.4万円×60か月=約1,645万円 | 次の仕事の給料(この年齢で転職した人は60.9%が賃金を減らしている) | 退職金・貯金の残り・繰り上げた年金(減額される) |
| 10年分 | 約3,432万円 | 給料の合計 | 退職金・貯金 |
※生活費は総務省「家計調査(家計収支編)2024年」総世帯の1か月の消費支出(世帯主50〜59歳297,819円・60〜69歳274,243円)を60か月分にした目安で、家庭ごとに違います。消費支出は税・社会保険料を含みません。給料・退職金は額面です。実例は採用の現場で見てきた個人の実績です
たとえば10年分の生活費約3,432万円に対して、早期優遇の退職金の平均2,266万円(額面)だけでは、約1,166万円足りません。働く場合は、10年分の生活費から給料で入る分を引いた額が、取り崩す額になります。退職金の税額は、自分の勤続年数で計算してください。
仮に、早期退職した実例の2年目の年収(500万〜620万円)で5年働くと、給料の合計は額面で2,500万〜3,100万円です。額面の掛け算の目安で、税・社会保険料は引いていません。実例は2年目の年収で、1年目のデータはありません。
働かない間は、生活費のほかに、国民年金保険料(第1号被保険者になった場合)、健康保険料(任意継続か国民健康保険か)、住宅ローンの返済も出ていきます。
配偶者を扶養に入れていた(国民年金の第3号被保険者だった)場合は、退職と同時に配偶者も第3号ではなくなり、第1号の手続きと保険料の納付が必要です。
50代で早期退職したあと、3〜6か月で次の仕事を決めた人もいます。どんな仕事で給料を得られそうかは、相談で一緒に考えます。
もう一度働くなら、前と同じ条件で探す?
合わない会社を繰り返し選ぶ人は、条件で会社を選んでいました。合う仕事は、条件より話し方・志向性・過去の経験から見極めます。移ってからの後悔を防ぐには50代の転職で失敗しないためにも参考になります。すでに仕事を離れている方は50代で無職になったらも読んでみてください。
応じた方がいい人・残った方がいい人は?
目安にできるのは、今の会社での「上がり幅」と、残った場合の「3年後の自分」です。
| 自分に問うこと | 応じる方に傾く人 | 残る方に傾く人 |
|---|---|---|
| 今の会社でのこの先 | 今の会社で、この先給料が上がる見込みがない | 残れば、仕事も給料も本当に良くなる |
| 残った場合の3年後 | 3年後に、やっぱり辞めたくなっていそう | 3年後も、辞めたいとは思っていなさそう |
| 「給料を上げるよ」と言われたら | 「それで数年やってみて…」と思う程度 | 残れば本当に良くなる |
※転職するかどうかの基準を、応じるか残るかの場面に当てはめたものです。早期退職に応じた人・残った人を数えたものではありません
辞めたいと言っていたのに残った人に多いのは、会社としっかり話していることです。会社と話して本当に良くなるなら、残るのも正しい選択になります。
後悔しないための選び方の順番は?
決める前に、何をしておく?
面談で求職者に伝えていることを中心に、決める前にしておきたいことを並べます。
- 辞める前の在職中に、外の仕事を見ておく
- 家族には、決める前から相談する
- 残るなら、会社としっかり話す
- 「数年後、本当に後悔しないか」「思い込み(バイアス)で判断していないか」を自分に問う
動くのは在職中が基本です。40〜50代は、2年ほど空くと厳しくなることも多くあります。
一方で、動かなかったことを後悔している人が口にするのは、「あの時やっていれば、これくらいの年収になっていたのかもしれない」という言葉です。家族の反対で動かなかった人は、その後も挑戦できず、年齢を重ねて難しくなりました。決めないまま時間が過ぎるのを避けるために、次の順番で進めましょう。
決めるまでの順番は?
- 募集の条件を書面で受け取り、下の項目を会社に聞く
- 上の10年分の表を、家族と一緒に埋める(家族を説得できた人は、決める前から相談していました)
- 辞める前の在職中に、外にどんな仕事があるかを探す
- 「数年後、本当に後悔しないか」「思い込みで判断していないか」に答える
- 今の会社での上がり幅と、「3年後にまた辞めたくなるか」で決める
今週は、1〜3から始めましょう。
会社に聞くこと・書き出すことは?
- 割増の退職金の額と、支払われる時期
- 今回だけの募集か、以前からある早期退職優遇制度か
- 離職票の理由が会社都合になるか
- 最終出社日と、残りの有給休暇を使えるか
- 再就職支援のサービスが使えるか
- 残った場合の60歳以降の雇用の形(継続雇用か、定年の引上げか)と給料
- 辞めたあとの健康保険の加入先(任意継続・国民健康保険・家族の扶養)
- 住宅ローンの残りと、毎月の返済額(自分で書き出す)
退職金の税金と健康保険は、どうなる?
国税庁によると、退職金にかかる税金は「(退職金 − 退職所得控除額) × 1/2」に対して計算します。退職所得控除額は、勤続20年以下なら40万円×勤続年数、20年を超えると800万円+70万円×(勤続年数−20年)です。「退職所得の受給に関する申告書」を会社に出しておくと会社が税額を計算し、出さないと支払額の20.42%が差し引かれて、確定申告で精算します。
辞めたあとの健康保険の加入先は、次の3つです。
| 加入先 | 条件・期間 | 保険料 |
|---|---|---|
| 任意継続(協会けんぽの場合) | 被保険者期間が続けて2か月以上。退職日の翌日から20日以内に手続き。加入は2年間 | 退職前の保険料の2倍(上限あり)。原則2年間変わらない |
| 国民健康保険 | 住んでいる市区町村で手続き | 世帯の人数や前年の所得などで決まり、市区町村で違う |
| 家族の健康保険(扶養) | 家族の保険の扶養の条件を満たす | 扶養に入れる条件は、家族の加入先に確認 |
出典:全国健康保険協会(協会けんぽ)高知支部「退職後の健康保険加入のご案内」。健康保険組合や共済組合に入っている人は、その保険者に問い合わせてください
面接で早期退職の理由はどう話す?
企業が転職理由で一番気にしているのは、自社で活躍するかどうかです。本音を隠していると落ちるので、早期退職に応じたことも隠さず、次の会社で何をしたいかにつなげて話すとよいでしょう。
たとえば「会社の早期退職の募集に応じました。家族のために選択肢を増やしたいので、これまでの経験を御社の仕事で生かしたいと考えています」のように話します。選考に通った人の言い方には「稼ぎたい」もありました。給料の希望も、普通に伝えて大丈夫です。
「これまでの経験をどう活かすか」と聞かれたら、経験をいったん抽象化して、次の仕事の具体的な場面に落として答えます。面接の準備は35歳以上の面接、辞めると決めたあとの伝え方は退職の伝え方にまとめています。
まとめ
55歳の早期退職は、応じただけで後悔が決まるものではありません。退職金の上乗せ、残った場合の60歳以降の条件、年金までの10年を並べると、どちらが自分に合うかを比べられます。早期退職のあとに次の仕事を決め、2年目に年収を上げた人もいます。あなたに合う仕事なら、55歳からでも大丈夫です。
一方で、年齢が上がるほど条件は厳しくなります。あとで後悔しないために、応じるかどうかを決める前に、外にどんな選択肢があるのかだけは、会社にいる今のうちに確かめておきましょう。
「55歳 早期退職」が自分の場合どうなのか、話して確かめたい方へ
よくある質問
55歳で早期退職して後悔するのは、どんなときですか?
「早期退職 後悔」で出てくる話を整理すると、お金(給料が止まり、年金まで間がある)、次の仕事(年齢で決まらない・年収が下がる)、毎日の過ごし方の3つです。年金は原則65歳からなので、55歳で辞めると給料のない期間が最長で10年あります。応じる前に、65歳までどう働くかと、そのお金を書き出しておきましょう。
55歳で早期退職するのと、残るのはどちらが得ですか?
一律には決まりません。早期優遇で辞めた人の退職金の平均は定年より約370万円多い一方(大卒の管理・事務・技術職で2,266万円と1,896万円。辞めた理由ごとに別の人の平均)、次の仕事の給料は人によって違います。残る場合は、60歳以降の働き方(継続雇用か、定年の引上げか)と給料が会社ごとに違います。会社に残った場合の条件を聞き、両方の数字を並べて比べてください。
55歳で早期退職したあと、再就職はできますか?
できます。総務省の調査では、55〜64歳の失業者36万人のうち、年齢があわないことが理由の人は7万人でした。55〜64歳で転職した人は2025年に55万人で、10年前より14万人増えています。採用の現場で見てきた50代の実例の年収の数字は、ほかの年代の実例と特に変わりません。50代は特に、決まる人に営業経験がある人が多くなります。
55歳と60歳、どちらで辞める方がいいですか?
60歳を過ぎると、転職して賃金が増えた人の割合は約半分になります(55〜59歳27.4%、60〜64歳13.6%。厚生労働省 令和6年雇用動向調査)。会社都合の失業手当も、雇用保険20年以上なら330日から240日へ90日短くなります。迷うなら、55歳のうちに外の選択肢を確かめておきましょう。
55歳で早期退職して、年金を60歳から繰り上げるとどうなりますか?
日本年金機構によると、昭和37年4月2日以降に生まれた人は、1か月繰り上げるごとに0.4%減り、60歳で受け取り始めると24.0%減ります。減った額は一生続き、減額率も変わりません。
55歳で早期退職したら、失業手当は何日もらえますか?
45歳以上60歳未満で雇用保険に20年以上入っていた人は、会社から退職を勧められて辞めた場合(会社都合)は330日、一般の離職者は150日です。以前からずっとある早期退職優遇制度に自分から応募した場合は、会社都合に当たらないとされています。
- 給料が上がらず、このままでいいか迷っている方
- 未経験の仕事に移りたいが、35歳以降で大丈夫か不安な方
- 転職エージェントで紹介できる求人がないと言われた方
- 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」転職入職者の状況 表6
- 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」第10表
- 厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査の概況」第21表・第22表
- 厚生労働省「令和7年『高年齢者雇用状況等報告』の集計結果」(令和7年12月19日)
- 日本年金機構「老齢年金の受給開始年齢」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」
- 東京商工リサーチ「2025年『早期・希望退職募集』は1万7,875人」(2026年2月5日)
- ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」
- ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」
- 国税庁 タックスアンサー No.1420「退職手当等を受けたとき(退職所得)」
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)高知支部「退職後の健康保険加入のご案内」
- 総務省統計局「家計調査(家計収支編)2024年 詳細結果 総世帯」(労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2026」第9-3-1表)
人材紹介の仕事に約5年携わり、人材紹介会社で事業部の責任者も務める。これまで数千人以上の求職者と面談。営業職への転職支援を得意とする。印象に残っているのは、営業未経験だった40代の方が転職し、3年目以降に年収2000万円を超えたこと(個人の実績で、全員が同じようになるわけではありません)。「年齢に関係なく、キャリアは変えることができる。」
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執筆:35歳からの稼げる転職 編集部。採用の現場で見てきた実例と、公的な統計をもとに書いています。