50歳で早期退職した人の末路は?辞めた直後から2年後までを公的データで追う
50歳で早期退職した人の末路は、悲惨と決まってはいません。早期優遇で辞めた人の退職金は平均2,266万円(大卒の管理・事務・技術職)で定年より多い一方、失業者のうち仕事探しが1年以上続く人は男性で35.5%(全年齢)います。手を挙げる前に、辞めた後の1年の段取りと、在職中に次の選択肢があるかを確かめておきましょう。
50歳になって、会社から早期退職の募集が出た。割増の退職金は悪くない話に見えます。それでも「早期退職 末路」と調べると、再就職できなかった話や、お金が減っていく話ばかりが出てきて、手を挙げていいのか迷ってしまう。
この記事では、50歳で早期退職したあとに何が起きるかを、辞めた直後・半年・1年・2年後と時間の順に追います。数字は公的な調査と東京商工リサーチの調べから、現場の話は採用の現場で見てきたことだけを使いました。孤独や健康、投資や独立、年金額の試算は、確かな一次情報がないため扱いません。
50歳で早期退職した人の末路は、悲惨なの?
悲惨と決まってはいません。早期優遇で辞めた人の退職金の平均は定年より多く、早期退職から数か月で次の会社に入った人もいます。ただ、仕事探しが1年以上続く人もいるので、辞めた後の1年を先に描いておくことが大事です。
「早期退職の末路」でよく言われることは、本当?
検索するとよく出てくる4つの末路を、公的な数字と並べました。どれも「そういう人もいる」が答えで、全員がそうなるわけではありません。
| よく言われる末路 | 数字で分かること | この記事で見る所 |
|---|---|---|
| 再就職できない | 失業者のうち仕事探しが1年以上の人は28.6%(男性35.5%)。3か月未満の人も43.2%いる | 半年・1年の節 |
| 年収が下がる | 50〜54歳で転職した人は、賃金が増えた人39.0%・減った人28.2%(令和6年) | 2年後の節 |
| お金が減っていく | 早期優遇の退職金の平均は2,266万円で定年より多い。一方で給料は止まり、健康保険料や国民年金保険料は自分で払う | 最初の1か月の節 |
| 年齢で断られる | 45〜54歳の失業者35万人のうち、求人の年齢とあわないのが理由の人は4万人 | 半年の節 |
出典:失業期間と年齢の行は総務省「労働力調査(詳細集計)2025年平均」表Ⅱ-3・表Ⅱ-4(失業期間は全年齢)、賃金の行は厚生労働省「令和6年 雇用動向調査」表6、退職金の行は厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査」第22表(大卒の管理・事務・技術職)。どれも早期退職した人だけを数えたものではありません。
早期退職で辞める人は、どのくらいいる?
厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査」では、勤続20年以上・45歳以上で辞めた人のうち、早期優遇で辞めた人は5.7%でした。定年は56.5%、自己都合は31.7%です。
転職した人の側から見ると、厚生労働省「令和2年 転職者実態調査」では、50〜54歳の転職者の主な離職理由のうち「早期退職優遇制度等」が3.1%、「倒産・整理解雇・人員整理による勧奨退職」が8.6%でした。東京商工リサーチの調べでは、2025年に上場企業が募った早期・希望退職は43社・1万7,875人で、そのうち29社(67.4%)は黒字の会社です。
辞めて最初の1か月で、何が起きる?
最初の1か月は、お金の出入りが一番大きく動く時期です。退職金を受け取り、健康保険と年金を切り替え、失業手当を申し込む手続きが重なります。
退職金は、定年よりどのくらい多い?
大卒の管理・事務・技術職では、早期優遇の平均が2,266万円、定年が1,896万円で、差は370万円でした。高卒の管理・事務・技術職は2,432万円と1,682万円、高卒の現業職は2,146万円と1,183万円で、どの区分でも早期優遇が定年を上回っています。
ただし、これは令和4年の1年間に辞めた人の平均です。早期優遇で辞めた人と定年で辞めた人は別の人なので、自分がいくら受け取れるかは、募集の条件を書面でもらって確かめてください。
退職金に、税金はかかる?
かかります。国税庁の計算では、退職金から退職所得控除額を引き、その半分が課税の対象になります。控除額は勤続20年を超えると「800万円+70万円×(勤続年数−20年)」です。
たとえば22歳で入社して50歳で辞めると勤続28年で、控除額は1,360万円です。退職金が2,266万円なら、課税の対象は(2,266万円−1,360万円)÷2で453万円になります。会社に「退職所得の受給に関する申告書」を出せば会社が税額を計算して源泉徴収し、原則として確定申告は要りません。出さないと支払額の20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算します。
健康保険は、どれを選ぶ?
協会けんぽの案内では、退職後の加入先は「任意継続」「国民健康保険」「家族の健康保険(扶養)」の3つです。任意継続は、退職日までに2か月以上続けて加入していて、退職日の翌日から20日以内に手続きした人が入れます。保険料は退職前に引かれていた額を2倍した額(上限あり)で、原則2年間変わりません。
国民健康保険の保険料は、世帯の人数や前年の所得などで決まり、市区町村ごとに違います。倒産・解雇・雇止めなどで辞めた場合は減免されることがあるので、自分が当てはまるかを市区町村で聞き、両方の額を比べてから選びましょう。会社の健康保険組合に入っていた人は、その組合に問い合わせます。
年金は、何の手続きが要る?
日本年金機構によると、会社員が退職すると国民年金の第1号被保険者になる手続きが必要で、国民年金保険料を自分で納めます。扶養に入っていた配偶者も同時に第3号被保険者ではなくなるので、配偶者の手続きと保険料も一緒に見積もっておきましょう。
失業手当は、会社都合になる?
ハローワークの基準では、会社から退職を勧められて辞めた人は会社都合(特定受給資格者)です。ただ、「従来から恒常的に設けられている『早期退職優遇制度』等に応募して離職した場合は、これに該当しない」と書かれています。45〜59歳で雇用保険に20年以上入っていた人なら、会社都合は330日、一般の離職者は150日です。
今回の募集が「今回だけのもの」か「以前からある制度」かを会社に聞き、離職票の理由と一緒に、扱いをハローワークで確かめてください。受給までの流れは45歳でリストラ・早期退職を言われたらで紹介しています。
早期退職から半年のうちに、次の仕事は決まる?
決まった人はいます。採用の現場で見てきた、早期退職のあとに転職が決まった方と、50歳で仕事を変えた方の例です。
年収480万円 → 2年目に500万円。退職から入社までは6か月でした。
年収520万円 → 2年目に600万円。退職から入社までは3か月でした。
年収450万円 → 3年目に600万円。
※採用の現場で見てきた例です。年収は目安で、転職後の年数は人によって違います。個人の実績であり、全員が同じようになるわけではありません。
早期退職の2人は、2年目の年収が480→500万円、520→600万円でした。辞めてから入社までの期間は3か月と6か月で、どちらも1年はかかっていません。
仕事探しは、どのくらいの期間になる人が多い?
総務省の「労働力調査」2025年平均では、失業者194万人のうち、失業期間が3か月未満の人は43.2%、3〜6か月未満は15.1%、6か月〜1年未満は13.0%、1年以上は28.6%でした。失業期間が半年未満の人が6割近くいる一方で、1年以上の人も3割近くいます。
この数字は全年齢で、50代だけの内訳は概要に載っていません。男性は1年以上が35.5%と、女性(20.2%)より高くなっています。
50代で決まる人に、多いのは?
採用の現場で見ると、50代で転職が決まる人には営業経験のある人が多くなります。営業経験を持つ53歳の方の転職も、実際に決まりました。35歳を過ぎた人を採るとき、企業が見ているのは社会人としての経験と、任せて安心できるかどうかです。
営業経験がなくても、道はあります。上の50歳の方は飲食店長から移りました。50代で決まった人の実例の数字は、ほかの年代と特に変わりません。
年齢で、断られることはある?
あります。総務省の調査では、45〜54歳の失業者35万人のうち、仕事につけない理由が「求人の年齢と自分の年齢とがあわない」だった人は4万人で、「希望する種類・内容の仕事がない」の9万人の半分以下でした。
55〜64歳になると、36万人のうち「年齢があわない」は7万人で、約5人に1人に増えます。年齢を重ねるごとに難しくなるのは事実なので、50歳のうちに動けるのは大きな違いです。
1年たっても決まらないと、どうなる?
早期退職の募集が今回だけのものでも以前からある制度でも、手当には終わりがあります。一般の離職者の150日は約5か月、会社都合の330日は約11か月です。1年たっても決まらなければ、退職金と貯金だけで暮らす時期に入ります。
空白が2年になると、どうなる?
採用の現場では、無職の期間がある40〜50代で転職が決まった人はいます。ただ、2年ほど空くと厳しくなることも多いです。
50代で仕事を離れた人が、次を決める前に一番気にしていたのは、貯金よりも「年齢」でした。年齢は待っていても戻らないので、手当が出ているうちに応募を始めておくのが現実的です。仕事を離れたあとの動き方は50代で無職になったらで詳しく扱っています。
失業手当が終わったら、使える制度はある?
厚生労働省の「求職者支援制度」は、雇用保険の受給が終わった人なども対象で、月10万円の給付金を受けながら無料の職業訓練を受けられます。申し込みは住所地を管轄するハローワークです。
給付金を受けるには、本人の収入が月8万円以下、世帯の金融資産が300万円以下などの条件があります。退職金が手元に残っていると、この条件に当てはまらないことがあります。給付金がなくても、条件によっては受講料は無料です。
1年後の家計は、どう見積もる?
総務省「家計調査(2024年)」では、世帯主が50〜59歳の勤労者世帯の消費支出は月30万5,710円でした。1年にすると約367万円で、税金と社会保険料はこの額に入っていません。
自分の家の毎月の支出に置き換えて、手当が終わった後に何か月暮らせるかを計算しておきましょう。後半の「辞めた後の1年の段取り表」に書き込めるようにしています。
2年後、年収は前の水準に戻る?
戻った人もいれば、下がった人もいます。50〜54歳で転職した人の賃金の変化は、調査によって結果が逆でした。
| 調査 | 対象 | 賃金が増えた | 変わらない | 減った |
|---|---|---|---|---|
| 雇用動向調査(令和6年) | 50〜54歳で転職入職した人 | 39.0% | 31.7% | 28.2% |
| 転職者実態調査(令和2年) | 50〜54歳の転職者 | 27.0% | 19.1% | 53.2% |
出典:厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」表6、厚生労働省「令和2年 転職者実態調査の概況」個人調査 表13。調査の年と聞き方が違うので、数字どうしを直接比べることはできません。早期退職した人だけの数字でもありません。
どちらの調査でも、増えた人と減った人の両方がいます。「早期退職すれば年収は下がる」とも「上がる」とも言い切れない、というのが数字から言えることです。
1年目に下がったら、もう戻らない?
未経験で営業に移ると、1年目の年収は下がることもあります。ただ、初年度しっかりやれば前の年収を超えられる会社も多くあります。
転職は1〜2年だけで判断しないことです。5年単位で考えたら、給料の合計が大きく上がるケースは十分にあります。
割増の退職金は、生活費の何年分?
退職金の平均の差は、大卒の管理・事務・技術職で早期優遇と定年の間に370万円でした。世帯主が50〜59歳の勤労者世帯の消費支出は1年で約367万円(家計調査2024年)なので、平均の差(税引き前)は、50代の勤労者世帯の生活費のほぼ1年分にあたります。
平均どうしの差で、同じ人を比べた数字ではありません。それでも、割増分だけで暮らせる期間は1年ほどと見ておくと、次の仕事をいつまでに決めるかを考えやすくなります。
55歳を過ぎてから動くと、何が違う?
厚生労働省の雇用動向調査では、55〜59歳で転職した人は、賃金が減った人(36.6%)が増えた人(27.4%)を上回りました。50〜54歳とは逆の結果です。55歳前後で募集が来た人の判断は55歳の早期退職は後悔する?で、応じる・残るを比べています。
早期退職で後悔しないために、どこに気をつける?
採用の現場で見てきた、仕事を離れた人や、動けなかった人のつまずき方は次のとおりです。早期退職した人だけの話ではありません。
- 無職の期間が長く空いた。手当が出ているうちに書類と面接の準備を進める(下の「面接で」「職務経歴書は」の節)
- 合わない会社を辞めた人が条件で次を選び、また合わない会社を選んでしまった。選び方は下の「条件だけで選んでいい?」の節で
- 家族の反対で動かなかった人が、その後も挑戦できず、年齢を重ねて難しくなった。話し方は次の章の「家族には、いつ話す?」で
- 動かなかった人が「あの時やっていれば、これくらいの年収になっていたのかもしれない」と後悔し、面接に何度も落ちた。迷ったときの問いは下の「何を自分に聞く?」の節で
面接で、早期退職の理由はどう話す?
面接では、なぜ募集に応じたのかを聞かれます。採用の現場で見てきたのは、リストラならそのまま話していて、早期退職は「仕方ない理由があるのかどうか」が大事だということです。最初は「募集があったから」としか言えない人でも、深掘りすると、しっかりした理由が見つかるパターンもあります。
理由が言葉になったら、次の会社で何をしたいかにつなげます。選考に通った人の中には、「家族のために選択肢を増やしたい」と話した方もいました。年収を上げたいという本音も、隠さずにそのまま伝えて大丈夫です。企業は転職理由を聞いて、自社で活躍するかどうかを一番気にしています。
職務経歴書は、何を書き足す?
職務経歴書で損をしている典型は、中身が薄いことです。50代で中身が薄いと、それだけでマイナスに見られます。それぞれの職場で工夫したことを、具体的なエピソードで足していきましょう。
面接で詰まりやすいのは「これまでの経験をどう活かすか」という質問です。経験をいったん抽象的にまとめ、次の仕事での具体的な場面に落として話せるように準備しておきます。
次の会社を、条件だけで選んでいい?
条件だけで選ぶと、次も合わない会社を選んでしまうことがあります。20年1社で続けていた人が、転職して退職を繰り返すことも少なくありません。
合う仕事は、給料や休みの条件より、話し方・志向性・過去の経験から見極めます。自分ではそれが分かりにくいときは、人と話しながら整理する方法もあります。
迷ったときは、何を自分に聞く?
面談で転職を考える人に考えてほしいと伝えている問いは、2つです。「数年後、本当に後悔しないか」と「思い込み(バイアス)で判断していないか」です。退職金の額や周りの声だけで決めず、この2つに自分の言葉で答えられるかを確かめてください。
50歳の今、手を挙げる前にやることは?
応じるか残るかは、何で決める?
今の会社でこれから上がり幅が無いなら、動くことを考えてよい人です。すでに十分な年収があり、なんとなく転職したいだけなら、残る方がいい人です。会社が示した「残った場合の仕事と給料」を聞き、自分がどちらに当てはまるかを見てください。
動き始めるのは、辞めてから?
転職の動き始めは、基本は在職中の方が良いというのが採用の現場での見方です。応じると決めたら、最終出社日を待たずに、在職中のうちに応募と相談を始めておきましょう。辞めてから探し始めると、その日から退職金と貯金を取り崩しながらの仕事探しになります。
会社に確かめることは?
- 割増の退職金の額と、支払われる時期
- 今回の募集は今回だけのものか、以前からある早期退職優遇制度か
- 離職票に書かれる退職の理由
- 最終出社日と、残りの有給休暇を使えるか
- 応じなかった場合の仕事・勤務地・給料
辞めた後の1年を、どう段取りする?
次の表に、自分の家の数字を書き込んでみてください。家族と一緒に埋めると、退職金の額だけでは見えなかった「何か月もつか」が分かります。
| 時期 | 入るお金・出ていくお金 | この時期にやること |
|---|---|---|
| 退職日〜20日 | 退職金の支払い(時期は会社による。会社に確かめること1)。健康保険料と国民年金保険料の支払いが始まる | 健康保険を選ぶ(任意継続は20日以内)、年金の切り替え、離職票を持ってハローワークへ |
| 〜5か月 | 失業手当(一般の離職者は150日) | 応募と面接。職務経歴書をエピソードで厚くする |
| 〜11か月 | 会社都合なら失業手当が続く(45〜59歳・20年以上で330日) | 条件だけで選んでいないかを見直す |
| 1年〜 | 手当はなく、退職金と貯金で暮らす | 求職者支援制度に当てはまるかを確かめる |
| 自分の家の数字 | 毎月の支出: 万円/手当の日数: 日 | 退職金(手取り)÷毎月の支出= か月 |
※日数はハローワーク「基本手当の所定給付日数」、20日は協会けんぽ「退職後の健康保険加入のご案内」をもとにしました。失業手当は申し込んでからの待期や給付制限があり、受け取り始める時期は人によって違います。
家族には、いつ話す?
決める前に話してください。転職の相談に来る人の家族から多いのは「年収下がるじゃん」「大変なんじゃないの?」という言葉です。
監修者の渡辺は、この言葉に「大変です」と正直に答えています。年収を上げるには時間がかかる、それでも挑戦できるのは今しかない、とも伝えます。家族を説得できた人は、決める前から相談していました。
50代の転職の全体像は50代・50歳の転職は厳しい?、移った後の年収は50代の転職と年収、移ってからの後悔を防ぐには50代の転職で失敗しないために、55歳前後の現実は55歳の転職の現実を読んでみてください。
まとめ
50歳で早期退職した人の末路は、退職金の額では決まりません。早期退職から数か月で次を決め、2年目に前と同じくらいの年収になった人もいれば、仕事探しが1年を超える人もいます。だからこそ、辞めた後の1年の段取りを先に決めておくことが大事です。
55歳を過ぎると、転職で賃金が下がる人の方が多くなり、年齢が理由で決まらない人の割合も増えます。50歳の今は、まだ選べる仕事がある時期です。自分の経験や話し方に合う仕事なら、50代からでも年収を上げた人はいます。手を挙げるかどうかを決める前に、在職中のうちに、自分にどんな選択肢があるのかだけは確かめておきましょう。
「50歳 早期退職」が自分の場合どうなのか、話して確かめたい方へ
よくある質問
50歳で早期退職した人は、その後どうなっていますか?
人によって分かれます。採用の現場では、早期退職から3〜6か月で次の会社に入り、2年目に前と同じか前より高い年収になった方を見てきました。一方で総務省の調査では、失業者のうち仕事探しが1年以上続いている人が28.6%(男性は35.5%)います。年齢別の内訳ではなく、全年齢の数字です。
早期退職の退職金にも税金はかかりますか?
かかります。国税庁の計算では、退職金から退職所得控除額を引き、その半分が課税の対象です。勤続28年なら控除額は800万円+70万円×8年=1,360万円で、退職金が2,266万円なら課税の対象は453万円です。「退職所得の受給に関する申告書」を会社に出せば、会社が税額を計算して源泉徴収するので、原則として確定申告は要りません。
早期退職に応じると、失業手当は会社都合になりますか?
辞め方で変わります。会社から退職を勧められて辞めた場合は会社都合(特定受給資格者)で、45〜59歳で雇用保険に20年以上入っていた人は330日です。以前からずっとある早期退職優遇制度に自分から応募した場合は会社都合に当たらないとされ、一般の離職者の150日になります。今回だけの募集の扱いは、ハローワークで確かめてください。
早期退職したあと、健康保険はどうすればいいですか?
協会けんぽの案内では、選び方は任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3つです。任意継続は退職日の翌日から20日以内に手続きが要り、保険料は退職前に引かれていた額の2倍(上限あり)で、原則2年間変わりません。国民健康保険の保険料は市区町村と前年の所得などで決まるので、両方の額を比べてから選びましょう。
面接で早期退職の理由を聞かれたら、どう答えますか?
採用の現場で見てきたのは、早期退職の場合は「仕方ない理由があるのかどうか」が大事だということです。最初は「募集があったから」としか言えなくても、深掘りすると、しっかりした理由が見つかる人もいます。そのうえで、次の会社で何をしたいかに話をつなげましょう。
50歳で早期退職してから、2年空いても大丈夫ですか?
採用の現場では、無職の期間がある40〜50代で転職が決まった人はいます。ただ、2年ほど空くと厳しくなることも多いです。失業手当は一般の離職者で150日なので、手当が出ているうちに応募を始めておきましょう。
早期退職するなら、生活費はいくら見ておけばいいですか?
家庭によって違うので、この記事では金額を言い切りません。参考に、総務省「家計調査(2024年)」では世帯主が50〜59歳の勤労者世帯の消費支出は月30万5,710円で、1年にすると約367万円です。税金と社会保険料はこの額に含まれていないので、別に見ておきます。
- 給料が上がらず、このままでいいか迷っている方
- 未経験の仕事に移りたいが、35歳以降で大丈夫か不安な方
- 転職エージェントで紹介できる求人がないと言われた方
- 厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査の概況」4 退職給付(一時金・年金)の支給実態 第21表・第22表
- 国税庁 タックスアンサー No.1420「退職手当等を受けたとき(退職所得)」
- 全国健康保険協会 高知支部「退職後の健康保険加入のご案内」
- 日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」
- ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」
- ハローワークインターネットサービス「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」
- 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」転職入職者の状況
- 厚生労働省「令和2年 転職者実態調査の概況」
- 厚生労働省「求職者支援制度のご案内」
- 総務省統計局「家計調査(家計収支編)2024年」(JILPT「データブック国際労働比較2026」第9-3-1表)
- 東京商工リサーチ「2025年『早期・希望退職募集』は1万7,875人」(2026年2月5日)
人材紹介の仕事に約5年携わり、人材紹介会社で事業部の責任者も務める。これまで数千人以上の求職者と面談。営業職への転職支援を得意とする。印象に残っているのは、営業未経験だった40代の方が転職し、3年目以降に年収2000万円を超えたこと(個人の実績で、全員が同じようになるわけではありません)。「年齢に関係なく、キャリアは変えることができる。」
プロフィール ›
執筆:35歳からの稼げる転職 編集部。採用の現場で見てきた実例と、公的な統計をもとに書いています。