不動産営業に向いている人の特徴は?35歳・未経験から入る前に国のデータで確かめること
不動産営業に向いているのは、家や土地という高い買い物の決断に長く付き合える人、土日に案内できる人、法律やローンの知識を覚え続けられる人です。厚生労働省のjob tagでは、入る前の実務経験は「特に必要ない」が55.3%で、35歳から未経験で入る道はあります。その代わり一人前まで1年超と答えた人が47.4%いるので、時間がかかる前提で選んでください。
不動産営業の求人を見て、気になってはいる。でも家や土地のような高いものを、自分が売れるのか分からない。35歳を過ぎて営業も不動産も初めてだと、ノルマや土日出勤の話を聞くだけで足が止まると思います。
この記事は、不動産営業ならではの向き不向きと、35歳から未経験で入るときの見極め方に絞りました。厚生労働省の職業情報サイトjob tagで、実際に働く人が答えた仕事の中身と必要な力を、接客の仕事と並べています。営業全般の向き不向きと年収の数字は別の記事に任せ、ノルマの数字・離職率・投資用不動産の営業の働き方は、公的な資料も現場の回答もないため扱いません。
不動産営業に向いている人の条件は?
答えは、家や土地という高い買い物の決断に、長く付き合える人です。加えて、土日にお客様を案内でき、法律やローンの知識を覚え続けられる人が、不動産営業に向いています。
営業全般の向き不向きと、何が違う?
人と関わるのが嫌な人、家で仕事をしたい人、ゆったりしたい人は、営業そのものが合いにくい。これは営業の種類を問わず同じで、くわしくは営業に向いてる人・向いていない人の違いにまとめました。
不動産営業はその上に、3つの条件が重なります。1件の値段が高いので決まるまでが長いこと、お客様が休みの土日に動くこと、契約に法律の知識が要ることです。この3つを受け入れられるかが、不動産ならではの分かれ目になります。
「メンタルが強くないと無理」は本当?
上位の記事には「精神的に強い人」と書かれていることがありますが、監修者の見方は少し違います。35歳以上・未経験が最初につまずくのは、成果が出るまで耐えられるかどうか。辞めてしまう人は、成果が出ないことを怖がりすぎています。
成果が出るまでの期間は、早いところで3か月くらい。ただし職種でかなり変わります。不動産のように1件が高いものは時間がかかる一方、安いものを大量に売る仕事より楽だったりもします。強さより、時間がかかると分かったうえで続けられるかを見てください。
お金を稼ぎたい気持ちは、持っていていい?
持っていて大丈夫です。job tagの「仕事価値観」(その仕事で満足を感じやすい点)を見ると、住宅・不動産営業は「達成感」が3.8、「報酬や収入」が3.5でした。ホテル・旅館のフロントでは、それぞれ3.1と2.3です。
面接で「給料を上げたい」と、そのまま伝えて大丈夫です。job tagの数値では、収入を大事にする価値観がフロントより高い仕事です(3.5と2.3)。
不動産営業は、実際にどんな仕事をしている?
job tagの説明では、住宅・不動産営業は、住宅や土地を買いたい・売りたい・貸したい人に接し、要望に応えながら取引をまとめる仕事です。働く人に聞いた細かな仕事(タスク)の実施率を見ると、接客と同じくらい、書類と調べものが並びます。
| 仕事(タスク) | 実施率 |
|---|---|
| 契約について、お客に説明する | 93.3% |
| 不動産売買契約書を作成する | 88.3% |
| 物件の外観・内観の写真を撮影する | 88.3% |
| お客からの不動産取引に関する質問に答える | 86.7% |
| お客の希望条件を聞き取り、条件に合う物件を探す | 85.0% |
| 重要事項説明書や査定書などの書類を作成し、管理する | 85.0% |
| 顧客のクレームに対応する | 85.0% |
| お客を現地に案内し、見せながら条件を話し合う | 83.3% |
| 登記記録を調査する | 83.3% |
| 宅地建物取引士として、重要事項をお客に伝える | 78.3% |
出典:job tag(厚生労働省)「住宅・不動産営業」タスク(職業に含まれるこまかな仕事)の実施率から10項目を抜粋。全24項目のうち、注文住宅の受注は53.3%、出店企業への物件情報の提供は58.3%
一日中、お客様と話している仕事?
話している時間だけではありません。表の上位には、契約書や重要事項説明書の作成、登記記録の調査、物件の写真撮影といった、机と現地の仕事が入っています。
job tagによると、営業は購入に必要なローン・法律・税金の問題も説明します。話すのが得意な人より、調べたことを正確に伝えられる人の方が、この仕事の中身には近いでしょう。
クレーム対応はある?
あります。「顧客のクレームに対応する」の実施率は85.0%で、上の表でも上位です。
job tagは、引き渡した後もメンテナンスなどきめ細かいサービスを続けて信用を築くことが大切だとしています。契約で終わらず、その後もお客様と関わり続ける仕事です。
車の運転や、外回りは必要?
job tagは「よく使う道具」に車(普通免許で運転できるもの)を挙げています。現地への案内があるためで、「仕事の性質」でも屋外作業が3.2と、ホテルのフロント(2.0)より高く出ています。
ペーパードライバーの人は、応募先で運転の機会がどれくらいあるかを聞いておくと安心です。
接客の仕事と比べて、求められる力はどう違う?
job tagには、仕事ごとに必要なスキルや知識を数値にした「しごと能力プロフィール」があります。接客の代表としてホテル・旅館のフロントと並べると、通じる力と新しく足す力がはっきり分かれます。
| 項目 | 住宅・不動産営業 | フロント(ホテル・旅館) | 差 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力(スキル) | 4.4 | 3.9 | +0.5 |
| 交渉(スキル) | 4.2 | 2.4 | +1.8 |
| 説明力(スキル) | 4.0 | 3.5 | +0.5 |
| 説得(スキル) | 3.9 | 2.6 | +1.3 |
| 他者の反応の理解(スキル) | 3.6 | 2.8 | +0.8 |
| 資金管理(スキル) | 2.9 | 1.6 | +1.3 |
| 顧客サービス・対人サービス(知識) | 3.2 | 3.5 | −0.3 |
| 建築・建設(知識) | 2.4 | 0.2 | +2.2 |
| 法律学、政治学(知識) | 2.3 | 0.6 | +1.7 |
出典:job tag(厚生労働省)「住宅・不動産営業」「フロント(ホテル・旅館)」しごと能力プロフィール。スキルは0〜7、知識は0〜5の数値で、大きいほどその仕事で必要とされる。差は編集部で計算
接客の経験で、そのまま通じるところは?
顧客サービス・対人サービスの知識は、フロントの3.5に対して不動産営業は3.2でした。お客様への対応の知識は、接客の仕事の方が高く求められています。
パチンコ店・ホテル・エステなどで身につけたホスピタリティは、信頼づくりに欠かせません。接客出身の人の強みは、第一印象の良さです。
年収380万円 → 3年目に600万円。
※採用の現場で見てきた例です。年収は目安で、転職後の年数は人によって違います。個人の実績であり、全員が同じようになるわけではありません。移った先の職種は人によって違います。
新しく身につけるのは何?
差が大きいのは、交渉(+1.8)と説得(+1.3)、建築・建設(+2.2)と法律学(+1.7)の知識です。決まった手順でお客様を迎える仕事から、条件を話し合って契約までまとめる仕事に変わります。
接客・サービス業出身の人が苦労するのは、契約を取ることと新しい知識です。飲食やアパレルから移った人は、最初は営業のやり方と接客の違いに迷います。乗り越え方として挙げるのは、最初の3か月で知識を学び、先輩のやり方を吸収することです。
どんな興味を持つ人が多い仕事?
job tagの「興味」では、住宅・不動産営業は「社会的」が4.0、「企業的」が3.5でした。フロントは社会的3.8、企業的3.1でした。どちらも6つの中で社会的が一番高い点は同じで、企業的は不動産営業の方が0.4高くなっています。
35歳・未経験から入っても大丈夫?
入れます。job tagは入職に学歴や資格は特に必要ないとしていて、働く人の55.3%が、入る前の実務経験は「特に必要ない」と答えました。
年収450万円 → 4年目に800万円。
年収420万円 → 4年目に750万円。
※採用の現場で見てきた例です。年収は目安で、転職後の年数は人によって違います。個人の実績であり、全員が同じようになるわけではありません。移った先の職種は人によって違います。
2人とも、上がった数字は4年目のものです。監修者は、転職は5年単位で考えると、給料の合計が大きく上がるケースは十分にあると話しています。
35歳を過ぎていることは、不利にならない?
監修者は、35歳以上が評価される点として、これまでの社会人経験と、お客様から見た信頼しやすさを挙げます。若いとかえって不安に思われる営業もある、とのことです。
一方で、35歳と45歳を比べれば、扱いやすさもあって若い方が求められやすいとも話しています。年齢が上がるごとに難しくなるのは事実なので、動ける人には今を勧める、というのが監修者の考えです。40代に入ってから業界ごと変える人は、40代・未経験の転職で採用側が何を見ているかを先に読んでおくと準備しやすくなります。
一人前になるまで、どのくらいかかる?
job tagで、周りの特別なサポートなしに一般的な人と同じように働けるまでの期間を聞くと、1年以下が合計42.1%、1年超が合計47.4%でした。「必要でない(すぐに即戦力)」は7.9%にとどまります。
入った最初の年に結果が出なくても、それだけで向いていないとは言えない数字です。監修者が言う「死ぬほど大変なわけではないが、すぐに稼げるわけではない」という時間軸の話と重なります。
未経験の人に、会社は教えてくれる?
厚生労働省の令和2年転職者実態調査では、転職者がいる事業所のうち教育訓練を実施したのは74.5%でした。産業別に見ると、不動産・物品賃貸業は86.6%で、全体より12.1ポイント高くなっています。
ただし全年齢・全職種の数字で、不動産営業の未経験者に限った研修の数字ではありません。入社後の研修の中身は、面接で具体的に聞いてください。
年収の目安は、どこで確かめる?
入って最初の年は、固定給の部分だけを見ると前の仕事を下回ることがよくあります。それでも歩合の分で上回る人も多く、1年目にしっかり取り組めば前の年収を超えられる会社も多くあります。年齢別・経験年数別の年収と給料の仕組みは、不動産営業の年収はいくら?で国の統計から確かめられます。
売買・賃貸・ハウスメーカー・リフォーム、どれが自分に合う?
同じ「不動産営業」でも、扱うものと契約の形が違います。宅地建物取引業法の定義と、job tagの仕事の項目で整理すると次のとおりです。
| 種類 | 扱うもの | job tagに出てくる仕事の例 | 宅建業法との関係 |
|---|---|---|---|
| 売買仲介 | 土地・建物を売りたい人と買いたい人の間に立つ | 売買契約書の作成(88.3%)、登記記録の調査(83.3%) | 売買の媒介=宅建業 |
| 賃貸仲介 | 借りたい人と貸したい人の間に立つ | 賃貸契約書の作成と敷金・家賃の受け取り(75.0%)、契約の更新(66.7%) | 貸借の媒介=宅建業 |
| 新築・建売・マンション販売 | 売主の物件をお客様に売る | 職業の別名に「建売住宅営業員」「マンション販売営業員」 | 売買=宅建業 |
| 用地仕入れ | 建物を建てる土地を探して買う | 未開発の建築用地を見つけ、売買契約を目指す(73.3%) | 売買=宅建業 |
| ハウスメーカー(注文住宅) | 家を建てる契約を受ける | 施主から注文住宅の建築を受注する(53.3%) | 建てる契約は、第2条の「売買・交換・貸借」とは別 |
| リフォーム | 今ある家を直す工事 | この職業のタスクには入っていない | 工事の契約で、第2条の定義の外 |
出典:宅地建物取引業法 第2条第2号(宅地建物取引業=宅地・建物の売買・交換と、売買・交換・貸借の代理・媒介を業として行うこと)、job tag(厚生労働省)「住宅・不動産営業」タスクの実施率・職業別名。ハウスメーカーが土地も一緒に売る場合などは別に考える
売買仲介は、どんな人に合う?
売買契約書の作成や登記記録の調査が上位に入るとおり、書類と調べものの比重が大きい仕事です。一生に何度もない買い物の相談相手になるので、細かい確認を面倒がらない人に合います。
ローンや税金の説明もこの仕事に入るため、数字の話を覚えることに抵抗がないかも自分に聞いてみてください。
賃貸仲介は、どんな人に合う?
賃貸の仲介は、借りたい人と貸したい人をつなぐ仕事です。会社が受け取れる仲介手数料は、貸主・借主を合わせて家賃1か月分×1.1倍までと決まっていて(国土交通省)、物件価格に応じて段階的に決まる売買とは上限の決め方が違います。
job tagでは、物件リストの整理(68.3%)や募集条件の見直し(68.3%)も並びます。契約の更新(66.7%)があるので、決めた後も貸主や借主と関わる仕事です。
ハウスメーカーやリフォームの営業は、不動産営業と同じ?
家づくりに関わる点は同じでも、契約の中身が違います。注文住宅は建物を建てる契約、リフォームは今ある家を直す工事で、宅建業法が定める売買・交換・貸借とは別の契約です。
採用の現場でも、リフォームの営業やハウスメーカーの営業、買取の営業に移った人はいます。ただ、移った後の働き方の違いまでは確かめられていないので、この記事では言い切りません。応募先で、扱う商品と契約の流れを聞いてください。
新規開拓か、問い合わせ対応かでも変わる?
変わります。job tagは、新人の営業はまず新規のお客様を獲得しなければならないと書く一方で、広告を見たお客様から問い合わせが来る場合もあるとしています。来店客の接客の実施率も80.0%です。
自分から探しに行く形と、来たお客様に応える形の割合は、会社によって違います。どちらが多いかを応募先に聞いてください。
土日に働けないと、不動産営業は無理?
土日にまったく働けないなら、かなり難しい仕事です。job tagは、お客様の都合に合わせて日曜・祝日に訪問や案内をする必要があり、休日は平日に取るところが多いと書いています。
休みは平日になる?
なることが多いです。job tagの「仕事の性質」では、仕事のスケジュールが「不規則」に当てはまるとされ、ホテルのフロントの「規則的」とは逆になっています。
家族の休みとずれるのが困るかどうかは家庭によって違うので、先に家族と話しておいてください。
小さな子どもがいても、土日に働ける?
監修者によると、子育て中の人が面接で聞かれやすいのは「残業は平気か」です。調整ができると伝えればよい一方、本当に難しい人はやめておいた方がいい、とはっきり話しています。
うまくいくのは、子どもの預け先や家族の手を借りて調整をつけられる人です。ただ、残業をまったくしない働き方は、さすがに無理です。細やかさや丁寧さが求められる営業では、女性が評価されやすくなります。
家族には、いつ話せばいい?
応募する前です。家族の理解を得られた人は、決める前の段階から話をしていました。
逆に、家族の反対で動かなかった人は、その後も挑戦できず、年齢を重ねて難しくなっていきます。土日の働き方と、1年目は固定給だけなら前より下がることもある点を、先に共有しておきましょう。
宅建は、入社する前に取っておくべき?
入社前に必須ではありません。ただ、持っていると仕事を進めるうえで有利だと、job tagは書いています。
宅建士でないと、できない仕事は?
契約が成立するまでに、重要事項を記した書面を渡して説明するのは、宅地建物取引士の仕事です(宅地建物取引業法 第35条)。上のタスクの表でも、「宅地建物取引士として、重要事項をお客に伝える」の実施率は78.3%でした。
さらに不動産会社は、事務所ごとに、働く人の5分の1以上の割合で専任の宅建士を置かなければなりません(第31条の3、施行規則 第15条の5の3)。足りなくなったら2週間以内に補う決まりで、資格を持つ人を会社が必要とする仕組みが法律でできています。
宅建の試験は、学歴がなくても受けられる?
受けられます。受験資格に制限はありません。不動産適正取引推進機構によると、令和7年度は受験者245,462人のうち45,821人が合格し、合格率は18.7%でした。
job tagは、お客様が求める情報を正確に伝えるために、必要な知識を仕入れていく意欲と能力が要るとしています。勉強の時間や費用を会社がどう支えるか、合格すると給料がどう変わるかは応募先に聞いてください。手当の扱いは不動産営業の年収の宅建の項にまとめています。
応募前に、不動産営業との相性をどう確かめる?
ここまでの中身を、自分への質問と、会社に聞くことに分けました。営業そのものが合うかの確かめ方は営業に向いてる人・向いていない人の違いにあるので、ここでは不動産に限った項目だけを並べます。
土日・書類・運転、不動産ならではのチェック項目は?
- 土日・祝日に働き、休みが平日になっても生活が回るか
- 決まるまで何か月もかかるお客様に、焦らず付き合えるか
- ローン・税金・法律の話を、仕事として覚え続けられるか
- 契約書や重要事項説明書のような書類を、正確に作ることを面倒がらないか
- 契約の後のクレームやメンテナンスの相談にも応じられるか
- 現地への案内で車を運転したり、外を回ったりできるか
- 入って1年は一人前でなくても、続ける気持ちがあるか
全部に「はい」と言えなくても大丈夫です。監修者は、物理的に難しいこと(たとえば残業が本当にできない)でなければ、頑張りたい気持ちがあることが一番大事だと話しています。
扱う物件と集客の形は、どう確かめる?
- 売買・賃貸・新築販売・注文住宅のどれを扱い、どんな契約が多いか
- お客様は新規開拓が中心か、来店や問い合わせが中心か
- 休みは何曜日か、土日に休める日はあるか
- 宅建の取得をどう支えているか、入社後の研修は何をするか
数字の追い方は会社によって違うので、合うところを選べば続けられます。条件だけで選ぶと、次も合わない会社を選んでしまうので注意してください。
面接で「なぜ不動産営業?」と聞かれたら?
これまでの経験を一度まとめて言い、不動産の仕事の具体に落としてください。監修者が言う「抽象化して、具体に落とす」です。たとえばホテルなら、「お客様の要望を聞いて形にしてきた」を、「家を探すお客様の条件を聞き取る」につなげます。
選考に通った人は「家族のために選択肢を増やしたい」と話していたそうです。35歳以上で面接に落ちる人は、態度が悪い・暗い・エピソードを用意していない人なので、話すエピソードは事前に1つ決めておきましょう。面接の準備は35歳以上の面接で落ちる理由と対策でも確かめられます。
まとめ
不動産営業に向いているのは、高い買い物の決断に長く付き合え、土日に案内ができ、法律や建物の知識を覚え続けられる人です。接客の経験はお客様への気配りとしてそのまま通じ、交渉・説得と法律の知識は入ってから足していきます。job tagでは一人前まで1年超と答えた人が半分近くいるので、最初の1年で向き不向きを決めつけないでください。
監修者自身、営業に向いているのか悩んだ時期があり、とにかくPDCAを回して乗り越えたそうです。人が力を発揮できる場所はある、それをみんなが分かっていないだけだ、とも話しています。合う会社と合う売り方なら、35歳から入っても積み上げていける仕事です。
ただ、迷っている間も年齢は進みます。動かなかった人からは「あの時やっていれば」という言葉を聞く、と監修者は話します。不動産営業に興味があるうちに、自分に合う会社があるかだけは確かめておいてください。
他の営業と比べたい人は、保険営業に向いている人や、歩合のきつさを扱った歩合制・インセンティブの営業はきつい?も参考にしてください。
「不動産営業」が自分の場合どうなのか、話して確かめたい方へ
よくある質問
不動産営業に向いている人はどんな人ですか?
家や土地という高い買い物の決断に、何か月でも付き合える人です。厚生労働省のjob tagでは、住宅・不動産営業に必要なスキルとして傾聴力・交渉・説明力・説得が高く出ています。日曜・祝日にお客様を案内することが多いので、土日に働けることと、法律やローン・税金の知識を覚え続けられることも条件になります。
不動産営業は、35歳・未経験からでもなれますか?
なれます。job tagによると入職に学歴や資格は必要とされず、実際に働く人の半数以上が、入る前の実務経験は「特に必要ない」と答えています。採用の現場では、35歳以上は社会人経験と信頼しやすさが評価されます。一方で、扱いやすさもあって若い方が求められやすい面もあります。
不動産営業に向いていない人はどんな人ですか?
営業全般で向いていないのは、人と関わるのが嫌な人・家で仕事をしたい人・ゆったりしたい人です。不動産営業ではこれに加えて、土日にどうしても働けない人と、法律や建物の知識を覚えるのが苦痛な人は合いにくくなります。成果が出るまでに時間がかかる仕事なので、その前提で選んでください。
接客業やホテルの経験は不動産営業で活かせますか?
活かせます。job tagの数値では、顧客サービス・対人サービスの知識はホテルのフロント(3.5)の方が住宅・不動産営業(3.2)より高く、接客で身につけた力はそのまま土台になります。足りなくなりやすいのは交渉と説得、法律と建築の知識で、ここを入社後に覚えていくことになります。
不動産営業は、宅建がないとできませんか?
宅建がなくても入社はできます。ただ契約前の重要事項の説明は宅地建物取引士にしかできず(宅地建物取引業法 第35条)、事務所には働く人の5人に1人以上の割合で専任の宅建士が必要です。受験資格に制限はなく、令和7年度の合格率は18.7%でした。取得の支援があるかは応募先に聞いてください。
不動産営業は土日休みにできますか?
難しいことが多い仕事です。job tagは、お客様の都合に合わせて日曜・祝日に訪問や案内をする必要があり、休日は平日に取るところが多いと書いています。土日に休める日がどれくらいあるかは会社ごとなので、応募前に確かめてください。
- 給料が上がらず、このままでいいか迷っている方
- 未経験の仕事に移りたいが、35歳以降で大丈夫か不安な方
- 転職エージェントで紹介できる求人がないと言われた方
- job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「住宅・不動産営業」(仕事の内容・タスク・入職前後の訓練期間・しごと能力プロフィール・労働条件の特徴)
- job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)「フロント(ホテル・旅館)」(しごと能力プロフィール)
- 厚生労働省「令和2年 転職者実態調査」事業所調査 表8 教育訓練の実施状況
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第2条・第31条の3・第35条)
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法施行規則」(第15条の5の3)
- 国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」(仲介手数料の上限)
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前の過去10年間)」
人材紹介の仕事に約5年携わり、人材紹介会社で事業部の責任者も務める。これまで数千人以上の求職者と面談。営業職への転職支援を得意とする。印象に残っているのは、営業未経験だった40代の方が転職し、3年目以降に年収2000万円を超えたこと(個人の実績で、全員が同じようになるわけではありません)。「年齢に関係なく、キャリアは変えることができる。」
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執筆:35歳からの稼げる転職 編集部。採用の現場で見てきた実例と、公的な統計をもとに書いています。