保険営業の年収はいくら?平均540万円・中央値・年齢別・男女別を令和7年の統計で見る
保険営業の平均年収は約540.6万円です(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」から計算)。ただ月給の真ん中の人は29.1万円で、平均より約10万円低く、35〜39歳の平均は男性854万円・女性390万円と開きがあります。平均より、経験年数と給料の決まり方で見るのが実態に近い仕事です。
保険営業は稼げると聞くけれど、求人の「年収1000万円も」は自分にも当てはまるのか。40歳前後で今の年収は400万円ほど。家族もいるので、入ってみたら下がっていた、では困ります。調べるほど、平均の数字がサイトごとに違って分からなくなっている人もいると思います。
この記事では、2026年3月に出た厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」から、保険営業の年収を平均だけでなく「真ん中の人」「上位10%」「経験年数」まで計算しました。会社別・外資と国内の比較・地域別・離職率は、職種で分けた公的データがないため扱いません。
保険営業の年収はいくら?平均と真ん中の人の額は?
保険営業の平均年収は約540.6万円です。厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の毎月の給料39.38万円×12か月に、年間賞与など68.03万円を足して計算しました。ただし真ん中の人の月給は平均より約10万円低く、平均だけで判断するとずれます。
ここからは、残業代を除いた毎月の基本の給料(所定内給与額)を「月の基本給」と書きます。
| 年収(計算) | 中位数(月) | 上位10%の境目(月) | |
|---|---|---|---|
| 男女計 | 約540.6万円 | 29.10万円 | 64.55万円 |
| 男性 | 約887.1万円 | 40.54万円 | 122.57万円 |
| 女性 | 約446.5万円 | 27.01万円 | 54.00万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 第1表・第17表・第19表(企業規模10人以上・産業計)から計算。中位数(月)と上位10%の境目(月)は月の基本給(所定内給与額)の中位数と第9・十分位数
平均と真ん中の人で、なぜ10万円も違う?
月の基本給を低い順に並べると、真ん中の人は29.10万円、平均は39.20万円です。一部の人の給料がとても高く、平均を引き上げています。月の基本給が100万円以上の人は3.8%、20万円未満の人は18.0%いました。
上と下の開き(十分位分散係数)は保険営業が0.81で、その他の営業の0.52、車の営業の0.38より大きくなっています。同じ「保険営業」でも、人による差が大きい仕事です。
この数字に入っていない人は?
賃金構造基本統計調査は、10人以上の会社に雇われて働く人(短時間労働者を除く)の調査です。業務委託で働く人や代理店を経営する人は入っていません。保険代理店の代理業務員や保険仲立人は、職種の分類で「販売類似職業従事者」に入り、保険営業の数字には入っていません。保険営業として数えられている人の88.6%は、1,000人以上の会社で働いています。
保険営業の年収は、男女でどれくらい違う?
男性は約887.1万円、女性は約446.5万円で、約440万円の差があります。一方で、保険営業で働く人の78.7%は女性です。
男女で何が違う?
数字で分かる違いは、時間と給料の広がりです。月の所定内の労働時間は男性155時間、女性142時間でした。上位10%の境目は男性が月122.57万円、女性が54.00万円で、男性の方が上の方へ大きく広がっています。
差の理由まではこの調査では分かりません。ここでは数字の違いだけを並べます。
女性の年収は、ほかの営業の女性と比べて低い?
月の基本給の中位数で比べると、その他の営業の女性は29.72万円、保険営業の女性は27.01万円で、保険営業の方が2.71万円低くなっています。ただ、女性の保険営業も経験が長い人ほど高く、経験15年以上の人の平均は約598.2万円です(下の経験年数の節)。
年齢別では、35歳・40歳・45歳からいくら?
男女計では、35〜39歳が約510.9万円、40〜44歳が約508.7万円です。45〜49歳で約615.1万円になり、55〜59歳の約633.1万円まで600万円台が続きます。
| 年齢 | 男女計 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 35〜39歳 | 約510.9万円 | 約854.0万円 | 約389.5万円 |
| 40〜44歳 | 約508.7万円 | 約851.4万円 | 約408.1万円 |
| 45〜49歳 | 約615.1万円 | 約1,142.0万円 | 約464.7万円 |
| 50〜54歳 | 約623.1万円 | 約1,144.6万円 | 約478.6万円 |
| 55〜59歳 | 約633.1万円 | 約1,334.8万円 | 約484.9万円 |
| 60〜64歳 | 約612.9万円 | 約878.7万円 | 約551.6万円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 第5表(男女計)・職種(特掲)性・年齢階級別(男・女)から計算(企業規模10人以上・産業計)
年齢別の平均は、自分の将来の年収になる?
なりません。この表は、それぞれの年齢で今働いている別の人の平均を並べたものです。同じ人の給料がこう上がる、という意味ではありません。次の節の経験年数別も、同じ見方で読んでください。
60歳を過ぎても年収は下がらない?
保険営業は60〜64歳でも約612.9万円で、女性は60〜64歳の約551.6万円が年齢別で一番高い額です。その他の営業は55〜59歳の約872万円から60〜64歳で約635万円になります。保険営業で働く人の18.7%は60歳以上です。
未経験で入ると、1年目の年収はいくら?経験の長さでどう違う?
経験0年の人の年収(計算)は約313.9万円で、男性約424.0万円、女性約291.7万円です。年齢別と同じく、経験年数ごとに今働いている別の人の平均で、同じ人の推移ではありません。経験が長い人ほど高くなっています。
1年目の月給はいくら?
経験0年の人の月の基本給は、平均25.58万円です(男性33.88万円、女性23.91万円)。賞与は前の年に払われた分を数えるため、経験0年では6.92万円と小さく出ます。1年目に賞与が出るかは、応募先に書面で確かめましょう(下の5項目の5つ目)。保険営業で働く人のうち、経験0年は13.4%、1〜4年は27.9%いました。
前の年収を超えるのは何年目?
採用の現場で見てきた35歳前後の方は、固定給が決まっている状態で比べると、1年目は前より下がることが多いです。ただ、インセンティブで上がる人も多くいます。移った時点の固定給で年収が上がるのは、前と同じ職種に移る場合です。
統計では、経験1〜4年の人の平均が約415.5万円、5〜9年の人が約528.7万円でした。今の年収が400万円前後なら、ここが一つの目安になります。最初の1年をしっかりやれば、前の年収を超えられる会社も多くあります。
転職して年収を上げた人は?
41歳の方は接客の仕事から移った例です。43歳の方は、保険営業の経験を持って次に移った人の例です。
年収400万円 → 3年目に700万円。
年収400万円 → 2年目に550万円。
※採用の現場で見てきた例です。年収は目安で、転職後の年数は人によって違います。個人の実績であり、全員が同じようになるわけではありません。
保険営業の給料は、固定給と歩合でどう決まる?
決まり方は会社ごとに違います。統計で分かるのは、保険営業は賞与の割合が小さく、毎月の給料の比重が大きいことです。
賞与と残業代は、どれくらい入っている?
年収に占める賞与の割合は、保険営業が12.6%で、ほかの営業(21.7〜24.3%)の半分ほどです。月の超過労働時間は1時間で、車の営業15時間、金融営業18時間より短くなっています。年収の87.4%は、毎月の給料が占めています。
雇われる場合と業務委託で、何が違う?
会社に雇われて歩合で働く人には、労働基準法第27条で「労働時間に応じ一定額の賃金の保障」が必要です。厚生労働省は、保障の額を平均賃金の6割程度とするのが妥当としています。固定給が給料の大半(おおむね6割程度以上)なら、この決まりの対象外です。
業務委託には、原則として第27条は当てはまりません。ただ、労働者に当たるかは契約の名前ではなく、実態で判断されます。迷ったら、労働基準監督署の相談窓口で聞けます。歩合の仕組みは歩合制とは?で詳しく書いています。
応募前に、書面で確かめることは?
労働基準法施行規則第5条で、賃金の決め方・計算・支払い方法は書面で示すことになっています。面接か内定のときに、次の5つを書面で見せてもらいましょう。
- 固定給の額と、それが続く期間(入社から何か月か)
- 歩合・インセンティブの計算方法(何に対して何%か、いつ払われるか)
- 雇用契約か、業務委託か
- 歩合の部分がある場合の保障給の額
- 賞与の有無と計算の期間
書面の数字で、1年目の手取りを自分で計算しておくことが大事です。
収入が不安定なときは、どう備える?
1年目に賞与が出るかは統計からは分からないので、5項目の5つ目で確かめておきます。雇われて歩合で働くなら、第27条の保障給がいくらかで、売れない月の下限が決まります。上の5項目を書面で確かめ、固定給と保障給だけで暮らせる月数を入る前に計算しておきましょう。
会社の大きさや売り方で、年収は変わる?
変わります。ただ、会社が大きいほど高いわけではありません。
大きな会社の方が稼げる?
平均年収は、1,000人以上の会社で約533.8万円、100〜999人で約509.7万円、10〜99人で約672.2万円でした。月の基本給の上位10%の境目は、10〜99人の会社が86.95万円で、1,000人以上の64.56万円より高くなっています。
男性だけで見ると、1,000人以上の会社が約1,011.1万円で一番高くなります。会社の大きさだけでは決まらないので、その会社の給料の仕組みで見るのが確かです。
保険はどこで売られている?
金融庁の資料では、生命保険の販売の36%が保険会社の営業職員、32%が一般の代理店、30%が銀行などの金融機関の代理店でした(2025年3月末、年換算保険料ベース)。代理店で働く人の年収は、統計で分けて出されていません。
ほかの営業と比べて、保険営業は稼げる?
平均では一番低く、上位10%の境目では一番高い営業です。
| 営業の種類 | 年収(計算) | 中位数(月) | 上位10%の境目(月) | 1時間あたり |
|---|---|---|---|---|
| 保険営業 | 約540.6万円 | 29.10万円 | 64.55万円 | 2,703円 |
| 車の営業 | 約585.7万円 | 32.50万円 | 47.73万円 | 2,116円 |
| 機械器具・通信・システム営業 | 約659.4万円 | 35.80万円 | 55.38万円 | 2,394円 |
| 金融営業 | 約674.4万円 | 32.62万円 | 54.24万円 | 2,434円 |
| その他の営業 | 約660.7万円 | 35.34万円 | 61.22万円 | 2,448円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者 職種 第1表・第17表(男女計・企業規模10人以上・産業計)から計算。中位数と上位10%の境目は月の基本給。1時間あたりは所定内給与額÷所定内実労働時間数
平均は低いのに「稼げる」と言われるのは?
数字で見ると、上の方にいる人の割合がほかの営業より高いことが分かります。月の基本給が120万円以上の人は、保険営業で2.77%、ほかの営業では0.07〜0.59%でした。所定内の労働時間が月145時間と短く、1時間あたりでは5つの営業で一番高くなります。
保険営業で年収を上げる人は、何が違う?
統計で見える違いは、経験の長さと、いる会社です。経験15年以上の人の平均は約728.0万円で、経験0年の人の2倍を超えます(男性は約1,146.9万円)。年齢では、男性は45〜54歳で1,100万円台、55〜59歳で約1,334.8万円です。
会社の大きさでも上の方の人の額が違い、上位10%の境目は10〜99人の会社が一番高くなっています(上の会社の大きさの節)。
数字を追うのが苦手でも、やっていける?
やっていけます。採用の現場で見てきたのは、数字の追い方は会社によって違うので、合うところを選べば良いということです。追い方が合う会社なら、苦手な人でも続けられます(「営業はやめとけ」は本当?)。
ほかの営業の年収は不動産営業の年収でも見られます。向き不向きは別の記事に分けました。保険営業そのものは保険営業に向いている人、営業全体は営業に向いている人・向いていない人です。
35歳を過ぎてから保険営業を考えるなら、いつ動く?
経験年数ごとの数字は別の人の平均ですが、経験が長い人ほど年収が高い仕事です(上の経験年数のグラフ)。40歳で始めても、50歳前後で経験10年に届きます。
動くかどうか、何で決めればいい?
今の会社でこれから上がり幅が無いなら、動いた方がいいサインです。反対に、すでに十分な年収があって、なんとなく変わりたいだけなら、今の会社に残る方がいい場合もあります。年齢を重ねるほど新しい仕事に移るのが難しくなるのは、採用の現場でも事実です。
今週できることは?
- 今の年収と、今の会社で5年後に見込める年収を書き出す
- 気になる求人の固定給と歩合の内訳を、上のチェックの5項目で確かめる
- 前の仕事でお客様に信頼された場面を1つ書く(面接で話す材料になります)
- 保険が合うのか、ほかの営業が合うのか、人に一度聞いてみる
家族の賛成を得られた人がしていたのは、決める前からの相談です。経験年数別のグラフを一緒に見ながら、5年分の合計で話してみてください。稼げる仕事のきつさは稼げる仕事はきつい?にまとめています。
まとめ
保険営業は、平均より真ん中の人の月給が低く、人による差が大きい仕事です。令和7年の統計では、経験5〜9年の人の平均が約528.7万円、10〜14年の人が約629.7万円で、経験が長い人ほど高くなっています。
採用の現場では、家族の反対で動かなかった人が、その後も挑戦できないまま年齢を重ね、移るのが難しくなっていくのも見てきました。挑戦できるのは、動けると思える今のうちです。
保険営業は人による差が大きい分、どの会社を選ぶかで数字が変わります。あなたに合った売り方と給料の仕組みの会社なら、35歳を過ぎていても年収は上げられます。選択肢があるかどうかだけ、今のうちに確かめておきませんか。
「保険営業 年収」が自分の場合どうなのか、話して確かめたい方へ
よくある質問
保険営業の平均年収はいくらですか?
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」から計算すると約540.6万円です(毎月の給料39.38万円×12か月+年間賞与など68.03万円)。男性は約887.1万円、女性は約446.5万円です。会社に雇われて働く人の数字で、業務委託の人は入っていません。
保険営業の年収の中央値はいくらですか?
年収の中央値は公表されていません。月の基本給(所定内給与額)の真ん中の人は29.1万円で、平均の39.2万円より約10万円低くなっています。上位10%の境目は64.55万円で、ほかの営業より上と下の差が大きい仕事です。
保険営業の年収を年齢別に見るといくらですか?
男女計で35〜39歳が約510.9万円、40〜44歳が約508.7万円、45〜49歳が約615.1万円、50〜54歳が約623.1万円、55〜59歳が約633.1万円です。男性は35〜39歳で約854万円、女性は約390万円です。
未経験で保険営業に入ると、1年目の年収はどれくらいですか?
経験0年の人の月の基本給(残業代を除いた毎月の給料)の平均は25.58万円で、年収にすると約313.9万円です(男性約424万円・女性約292万円)。経験が長い人ほど高く、1〜4年の人は約415.5万円、5〜9年の人は約528.7万円です。採用の現場では、35歳前後で移った人は、固定給が決まっている状態だと1年目は下がることが多い一方、インセンティブで上がる人も多くいます。
保険営業で年収1000万円を超える人はどれくらいいますか?
年収そのものの分布は公表されていません。月の基本給(残業代を除いた毎月の給料)が120万円以上の人は保険営業の2.77%で、ほかの営業(0.07〜0.59%)より多くいます。男性の平均は45〜54歳で1,100万円台、55〜59歳で約1,334.8万円です。
保険営業の給料は固定給ですか、歩合ですか?
会社ごとに違います。会社に雇われて歩合で働く人には、労働基準法第27条で労働時間に応じた一定額の保障が必要です(固定給がおおむね6割以上なら対象外)。業務委託には原則として当てはまりません。応募前に、固定給の額と期間、歩合の計算方法を書面で確かめましょう。
- 給料が上がらず、このままでいいか迷っている方
- 未経験の仕事に移りたいが、35歳以降で大丈夫か不安な方
- 転職エージェントで紹介できる求人がないと言われた方
人材紹介の仕事に約5年携わり、人材紹介会社で事業部の責任者も務める。これまで数千人以上の求職者と面談。営業職への転職支援を得意とする。印象に残っているのは、営業未経験だった40代の方が転職し、3年目以降に年収2000万円を超えたこと(個人の実績で、全員が同じようになるわけではありません)。「年齢に関係なく、キャリアは変えることができる。」
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執筆:35歳からの稼げる転職 編集部。採用の現場で見てきた実例と、公的な統計をもとに書いています。